プロフィール

2025年6月10日

受験未経験パパの挑戦

はじめまして、「ぜろパパ」です。このブログは、私のような「中学受験未経験の保護者でも、子どもの可能性を信じて全力で応援できる」ことを伝えるために立ち上げました。

最初は右も左もわからず不安だらけでしたが、調べ、試し、悩みながらも少しずつ道が見えてきました。そんな日々の試行錯誤や気づきを、同じ立場のご家庭と分かち合えたらと思っています。

中学受験との出会い

私は地方出身で、中学・高校・大学・大学院すべて推薦入学という、珍しいほどの“受験経験ゼロ”人生を歩んできました。特に勉強が得意だったわけではなく、どちらかといえば周囲の環境と運に助けられて進学・就職をしてきたと思っています。

そんな私が初めて「中学受験」というものを意識したのは、決して娘の意志からでも、教育方針からでもありませんでした。実はそのきっかけは、私自身の「職場環境」だったのです。

私の勤め先は、誰もが名前を知っているような大企業です。成長著しい業界に属しており、社内には意欲的で優秀な人材が多く、いわゆる仕事ができる人たちがたくさんいます。そんな同僚たちと日常的に話しているうちに、ある共通点に気づきました。彼らの多くが中学受験の経験者であるか、もしくは自分の子どもに中学受験をさせているという事実です。

しかもそれが、ごく一部の人に限った話ではありませんでした。「中学受験は特別な家庭がするもの」という先入観を持っていた私にとって、これは非常に大きな衝撃でした。特に驚いたのは、中学受験を経験していない親でも、多くが積極的に情報を集め、戦略的にわが子をサポートしていることでした。当然ながら、都心部に住むビジネスパーソンの間では、中学受験はもはや当たり前の選択肢となっていたのです。

私自身、地方で生まれ育ち、受験とは無縁の人生を歩んできたため、最初は戸惑いもありました。しかし、職場で同僚たちの話を聞きながら調べていくうちに、中学受験が子どもの可能性を広げ、人生の選択肢を早いうちに増やすきっかけになることを強く感じるようになりました。

そして私はある日、妻と真剣に話し合い、「わが家の3人の子どもたち全員に中学受験のチャンスを用意してあげたい」と決意したのです。本人が望まなければ無理強いはしませんが、親として中学受験という選択肢を与えられるだけの環境づくりは、私の責任だと考えるようになりました。

娘の挑戦、父の覚悟

しかし長女が小2で中学受験を目指すと決めたとき、私は初めて「自分の無力さ」に気づかされました。受験の世界の厳しさ・特殊性を前にして、当初は不安しかありませんでした。それでも「塾に丸投げ」だけはできないという思いから、娘の勉強内容を一から自分でも学び直し、算数・国語・理科・社会すべての科目に寄り添ってきました。

実際に中学受験を始めてから感じたのは、「親の準備こそが最大の試練だ」ということでした。特に私のように受験経験がない保護者にとって、それは未知の世界への挑戦でもありました。

子どもが塾に通い始める前から、他のご家庭の様子が徐々に見えてきました。なかでも印象的だったのは、大学受験で苦労してきた親たちの方が、そうでない親よりも明らかに「戦い方」を知っているという事実です。スケジューリングの重要性、学習の優先順位の付け方、メンタルケアに至るまで、その知見と経験の差は歴然でした。

さらに、中学受験を経験した親たちは、志望校の出題傾向や学習内容に対する理解度が高く、子どもに直接教える場面でも的確にフォローできるのです。例えば、塾で学びながら、家に帰れば難しいとされる算数ですら家庭教師のように親が子どもに指導できる。そうしたご家庭では、子どもの成績の伸び方も目に見えて違うように私には見えました。

私自身はというと、前述のとおり「受験の世界」を全く知らない状態からのスタートでした。「塾に通わせれば大丈夫」というのは迷信で、実際には「塾に丸投げしただけ」ではうまくいかないケースも多いということを、周囲の話やネット上の体験記などから知るようになります。

だからこそ私は、親がまず「詳しくなること」こそが、最大のサポートになると確信しました。書籍や雑誌などで中学受験関連の情報を収集することはもちろんとして、市販教材や塾の教材を娘に先んじて読んで理解し、問題の意図や出題の背景を調べ、解説を見て自分でも解けるようになるまで勉強しました。最初は時間がかかりましたが、そうすることで問題の傾向や落とし穴にも気づくようになり、娘がつまづきそうなポイントも事前にわかることも増え、勉強に対するストレスも減っていったと感じます。

中学受験は子ども一人の戦いではなく、家族全体のプロジェクトです。その中で父親として私ができることは、「学びに寄り添うこと」。そして、何よりも「丸投げせず、自らも成長する姿を見せること」でした。

長女の実績

我が家にとって最初に中学受験へ挑戦したのは長女でした。結果的に長女は非常に良い成果を残してくれましたが、それは決して才能だけではなく、地道な積み重ねの賜物だったと今でも感じています。

小学校の算数学習をスムーズに進めるため、小1の頃から少しずつ先取りを取り入れていたこともあり、模試の成績は当初から比較的良好で、小1時点で2科平均偏差値60を記録していました。小2の半ばごろに妻と「中学受験に挑戦するかどうか」を話し合い、中学受験を強く意識した本格的な学習に切り替えたところ、わずか半年ほどで成果が現れ始め、成績は一気にトップクラスへ。小2終盤には偏差値70、小3では71に到達・全統小で決勝進出と、受験への手応えを感じるようになりました。

そして新小4(小3の2月)からは、早稲田アカデミーに入塾。ここからいよいよ「塾+家庭学習」の本格二本立て体制が始まりました。入塾直後から学習への集中力は非常に高く、小6までの四谷大塚の組分けテストでは、毎回SコースのS1組(最上位クラス)をキープし続けることができました。これは本人の努力はもちろん、四谷カリキュラムとの相性の良さもあったのかもしれません。

また、この間、四谷大塚の全国統一小学生テスト(通称:全統小)にも継続的に挑戦しました。小3から小6にかけて、小6後期を除いて計7回受験して、内5回で決勝進出、いずれも成績優秀者となりました。客観的な評価を得られたことで、本人の自信にもつながったと思います。

小6になるといよいよ受験本番モードに突入。合不合判定テストでは、4教科偏差値の6回平均が76に到達し、志望校判定も安定して上位判定を維持できるようになりました。早稲田アカデミーの最難関志望者向け特訓講座「NN志望校別コース」にも所属し、前期・後期通して常に1組(最上位)を維持。また、NNオープン模試、サピックスオープン模試でも、いずれも合格可能性は80%と最上位判定を継続的に獲得していました。

そして迎えた2024年の本番では、NN志望校を「安全校」として受験し、しっかりと合格を勝ち取って進学。本人にとっては悩みながらの選択ではありましたが、安心して通える学校にご縁をいただけたことに、家族として何よりホッとしています。

なお、長女は過酷な中学受験の学習の一方で、英語の勉強も進めていました。

長女が英語の学習を始めたのは、小学校2年生に上がる直前の3月からです。明確な目標もなく、体験を受けたら楽しかったという理由で、なんとなく公文の英語に通わせることにしたのがきっかけでした。

はっきりと公文英語のおかげと言えますが、英語力は順調に伸び、小3で英検3級、小4で英検準2級、小5で英検2級を取得することができました。その後、長女は中1で英検準1級を取得するのですが、語彙・文法の蓄積に加え、リスニング力の強さは明らかに公文時代の反復が基礎になっていたと思います。

現在の取り組み

長女が中学受験を終えた今、次女(小3)と三女(小1)の学習にも本格的に取り組んでいます。

ただし、やみくもに同じ方法をなぞっているわけではありません。子どもそれぞれの個性や資質を見ながら、適切な戦略を柔軟に考えることが大切だと、長女の経験を通じて学びました。

長女は非常に早い段階から学習面での「伸び」が明らかで、小2の中盤から一気に加速するような形で高密度な学習が可能でした。そのため、当時はそれが「普通」だと感じてしまった部分も正直ありました。しかし、次女・三女と向き合う中で気づかされたのは、長女のような高い集中力や自走力は決して当たり前ではなかったということです。

次女と三女は、どちらかというと穏やかでコツコツ型のタイプ。そのため、長女と同じ学習ペースや負荷をかけてしまうと逆効果になりかねないと判断し、より早い時期からの「先取り学習」を軸に、段階的に基礎を固めていく戦略に切り替えました。

教材選びも慎重に行っています。具体的には、長女のときに効果があった有名市販教材をベースに、無理なく反復しながら定着を図れるよう調整しています。教材の量や難度は「やらせること」ではなく、「定着すること」に重きを置き、次女には小1の段階から、三女には年長の時期から少しずつ取り組みを始めました。

その成果として、次女は小1修了時点で算数が小3レベルに到達し、小2終了時にはおおよそ小4までの内容を理解しています。一方、三女も年長終了時点で算数は小2レベルまで先取りが完了しており、無理なく、しかし確実に進んでいる実感があります。

このように、次女・三女については「量より質」、「スピードより定着」をモットーに、本人の理解度に合わせた学習環境を整えるように心がけています。長女の成功体験は大きな財産ですが、それをそのままコピーするのではなく、一人ひとりに最適な方法を模索することこそが、親としての本当の役割なのではないかと感じています。

未経験だからこそ見える景色

中学受験の世界に足を踏み入れたとき、私は何も知りませんでした。塾のシステムも、偏差値の意味も、家庭学習の工夫も、すべてが初めての連続でした。けれど、だからこそ感じられた驚きや戸惑い、そして親としての学びや発見がたくさんありました。

今、私はプロでも教育関係者でもありませんが、試行錯誤しながら子どもたちと一緒に学び続けています。同じように「何から始めればいいの?」と不安を抱えるご家庭にとって、少しでもヒントになれば。そんな思いでこのブログを書いています。

「受験経験ゼロ」だからこそ見える世界や工夫もある。そんな視点から、これからも中学受験のリアルを綴っていきたいと思います。

アドバイスや気軽な質問をお待ちしています!
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2025年6月10日

Posted by ぜろパパ