中学受験の冬期講習は受けない!やっぱり受けるべき?代わりに何をする?
中学受験の冬休みは、一般的に冬期講習でかなり埋めつくされると思います。
娘は小学3年生の2月、いわゆる新小4年から早稲田アカデミーに通い始め、
小4:春期講習、夏期講習、冬期講習
小5:春期講習、夏期講習
と、一度も早稲アカの季節講習には参加しませんでした。もちろん、他塾の季節講習に行っていたなどということもございません。また、遊び呆けていたわけではなく、旅行には必ず行き、また、適度に遊びつつも、しっかりと計画して必要な学習は家で進めていました。
結果的には、「早稲アカの夏期講習を始めとした季節講習に行かなくて良かった」・・・とまでは思っておりませんが、「行かない分、学習したい範囲に集中して家庭学習を進めることができた」とは思っているのは事実です。
また、娘の成績が比較的良好な位置で維持できていることを考えると、「結果的に、行かなくても問題なかった」ということはできると思っています。
とはいえ、当時を振り返ってみると、それぞれの季節講習前、あるいは、季節講習中には、本当に季節講習不参加の選択が正しいのか自信があったわけではなく、わりとドキドキしてはいました。
しかしながら、中学受験で成績が下がると代名詞的に言われている、小5の後期の学習まで比較的スムーズに進めることができ、また、小5になって受けてきた、いくつかの範囲の無い模試でも結果は概ね良好だったため、今回の5年生の冬期講習は、自信を持って不参加の決断をしました。
本ブログ記事では、このような疑問をお持ちの方の参考にしていただけるのではないかと思います。
冬期講習に行く行かないフローチャート!?
まず、季節講習を受けるか受けないか、判断する際のポイントをまとめたフローチャートです。
以下、それぞれの判断基準について私の考えを述べていきます。
冬期講習への参加を当然と思っている
冬期講習へ参加しない決断には、相当な勇気がいります。塾の先生は勧めてきますし、書籍でもネットの情報でも、中学受験での冬期講習への参加はあたりまえです。
私を含め、冬期講習に行かないのは少数派ですし、「それで問題なかった」的な情報も、いわば偏った情報といえます。「冬期講習への参加を当然と思っている」方を説得するだけの情報はおそらく存在しないため、自信をもって参加するのが良いかと思います。
季節講習に参加すべきか検討するのが面倒
塾の冬期講習のカリキュラムは、子供にとって最適ではないかもしれません。でも、経験豊富な塾は、限られた時間でなるべく多くの子に成績を上げてほしいわけですから、多くの子の情報をもとに、最大公約数的なカリキュラムを用意しているはずです。
その塾のカリキュラムを超えるような最適な学習計画を、思いつきで作成するのはほぼ不可能ではないかと思います。ここは一つ、経験豊富な塾のカリキュラムに従って、夏期講習で勉強するほうが無難ではないかなと思います。
長期休みくらい、子どもをのびのびと遊ばせたい
夏休みに子供をのびのびと遊ばせられるかどうかは、子供の現在の学力と、到達したい目標で決まると思います。のびのびと遊んでも学力を目標に到達させられそうなのであれば、堂々と遊んで良いと思います。
しかしながら、「勉強は毎日頑張っているのに、思うように成績が上がっていかない・・・、むしろ、なぜか下がっているんですけど!」な場合は、遊んでいる場合ではないかもしれません。
「いやいや、4年生の間はまだ大丈夫でしょう」と思うかもしれませんが、1年はあっという間です。また、翌年には「いやいや、5年生の間はまだ大丈夫でしょう」になるかもですので、今から、「学習を進める上で、何が足りていないのか?」を考えたほうが良いかもしれません。
少なくとものびのびは諦め、大多数が冬期講習を選ぶことを考えると、それについていっておかないと、さらに大変な状況になってしまうように思います。
季節講習で塾の学習カリキュラムが進む
冬期講習中に容赦なくカリキュラムが進むのは、サピックスのみと思います。
予習シリーズ大改定後の早稲田アカデミーおよび四谷大塚は、夏休みは一部先取りが含まれますが、冬期講習ではほぼ全てが復習になります。
冬期講習でカリキュラムが進む場合、その範囲の学習内容は理解していて当然な状況で、その後の学習が進みます。
先取りしておくとか、冬休み中に教えるとか代替案はありはしますが、基本的には参加しておくのが無難かと思います。
塾の学習カリキュラム、または、子供の苦手分野を把握していない
少し前に、大手塾の中学受験の冬期講習の情報を整理して紹介いたしました。
例として、4年生の算数で考えてみます。
4年生 | 四谷大塚 | 早稲田アカデミー | サピックス | 日能研 |
算数 | 速さ | 平面図形 | 平面図形(1) | 小数の計算 |
平面図形 | 立体図形 | 数のせいしつ | 場合の数 | |
立体図形 | 和と差 | 平面図形(2) | 比例と速さ | |
割合 | 変化とグラフ | 場合の数 | 文章題 | |
和と差 | 立体図形 | |||
総合(01~05) |
各塾で差はありますが、どの塾でも一般的に重要とされる単元を学ぶことになっています。
塾のカリキュラムを把握していない場合、これまでも塾におまかせしてきたのだと思います。ここで急にあれこれ考えて独自路線に進むのは、うまくいかないリスクが高そうです。
また、子供の苦手分野を把握していない場合、塾のカリキュラムが子供に合っているかどうかはわかりませんが、自身で子供に最適な学習計画をたてることもまた難しそうです。
つまり、他の選択肢がないということで消極的ではありますが、やはり冬期講習に参加するのが無難だろうということになります。
なお、休み中に子供の勉強を見ることができなかったり、子供が1人で勉強できない場合も同様で、何もしないよりは良いという意味で冬期講習に参加するのが良さそうです。もっとも、1人で勉強できる小学生はほとんど存在しないような気もするので、忙しいなど親が進捗管理することが難しいなら、やはり冬期講習参加しかないかもしれません。。
本当に冬期講習に参加すれば成績が上がるのか?冬休み何をすべきか?
もう一度、4年生の冬期講習の算数を見てみます。
4年生 | 四谷大塚 | 早稲田アカデミー | サピックス | 日能研 |
算数 | 速さ | 平面図形 | 平面図形(1) | 小数の計算 |
平面図形 | 立体図形 | 数のせいしつ | 場合の数 | |
立体図形 | 和と差 | 平面図形(2) | 比例と速さ | |
割合 | 変化とグラフ | 場合の数 | 文章題 | |
和と差 | 立体図形 | |||
総合(01~05) |
ここで、割合が苦手な早稲田アカデミーに通っている子供について考えてみます。
予習シリーズでは、4年生、後期の第6回「割合の表し方」で割合を習いますが、早稲田アカデミーの冬期講習では積極的に習わないようです。
そして、5年生、前期の第3回には「割合の利用」を習います。この単元では、4年生で習った割合の理解は十分にできているものとして、応用的な学習を進めることになります。
「子供が割合を苦手としているのに、親が気づいていない」場合、特に苦手と認識していない中、5年生の前期第3回に突撃することになります。塾の学習はスパイラルと言われますが、段階的に理解が深まっていくか、どんどん穴が広がっていくかのどちらかになると思っていて、この場合は後者になってしまうと思われます。
一方、「子供が割合を苦手だと親が気づいているが、冬期講習のカリキュラムを把握していない」場合、「割合といえば算数の重要単元!冬期講習でも重点的に学習し、きっと理解できるようになるはず!」と思ってしまうかもしれません。でも、カリキュラムで取り上げられていないので、冬期講習で理解が深まることはありません。
ちなみに、5年生前期の算数には、第3回の「割合の利用」だけでなく、第6回に「濃さ」、第7回に「売買損益」が控えています。割合の基礎がわかっていないと、なかなか致命的です。
・子どもがこれまでに塾で何を習ってきたか?
・子供はどのような教科や単元を苦手としているか?
・冬期講習では子供の苦手分野を復習できるのか?
・この先、何を学んでいくのか?
冬期講習への参加にかかわらず、これらの問いへの解答を持ち合わせていると、学習を効率的に進められるのではないかと思います。
そして、これらを把握していたとして、冬期講習に参加する予定であるけれども子供が苦手とする範囲がカリキュラムに含まれない場合、塾に行っていない限られた家での時間の中で、苦手克服について何とかする必要があるということです。冬期講習に行っているのだから、それ以外の時間ではゆっくりさせてあげたいところですが、なかなかそうはいきません。
さらに、仮に、早稲アカではなく四谷大塚だったとします。冬期講習の1回とその宿題などの復習で苦手が克服できる見込みでしょうか?学習時間としては2~3時間というところと思いますが、それだけでは不十分なら、さらに追加で割合の演習です。
ところで、算数のテコ入れが必要なのは割合だけでしょうか?国語、理科、社会の苦手はどうしましょう?時間がいくらあっても足りません。
欲張らずに必ずしも苦手の全てではなく、冬休みの苦手克服対象を絞った綿密な学習計画が必要となります。
季節講習に参加しないで家庭で全ての学習を計画する最大のメリットは、無駄をなくし、選択と集中の幅を少しばかり広めに取れることと思います。
お子さんがこれまでに塾で何を習ってきたか、そして、どのような教科や単元を苦手としているか理解していることで、子供の苦手を徹底的に潰すような、自由にカスタマイズした学習の最適化ができることになります。
ちなみに、まだ経験したことのない6年生の冬期講習(+正月特訓)ですが、どの塾でも時事を扱うようですので、普通は参加必須と思いますし、娘も間違いなく参加します。
おわりに
中学受験での冬期講習への参加は当然と考えられていると思いますが、上記のようなことを考え、結果的に、娘は塾の季節講習に参加してきませんでしたし、小5の冬期講習にも参加しない予定です。
繰り返しとなりますが、必ずしも自信があったわけではないです。ただ、塾の季節講習に任せて良い結果が得られる自信もありませんでした。
冬休みの一週間前となり、各教科で娘に学習してもらう冬休みの計画も最終化目前です。どのような優先順位で、いつ、どのように実際に取り組むか、旅行も行くし計画にズレが生じたらどうするか、などなど、日々頭をフル回転させています。
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