中学受験の倍率とは?出願倍率と実質倍率の違いを徹底解説

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中学受験を検討していると、「倍率が高い学校は厳しい」とよく耳にしますよね。倍率が高いと、それだけ合格が難しいのは事実ですが、そもそも倍率にはいくつかの種類があり、それぞれ意味や見方が異なります。

中学受験の疑問や悩み

 

「倍率が高い学校は本当に難関校なのでしょうか?」
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「併願校の倍率はどれくらいなら安心できるのでしょうか?」
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「模試の結果と倍率をどのように照らし合わせればいいでしょうか?」

「出願倍率」と「実質倍率」という言葉を見聞きした方もいらっしゃると思いますが、「何がどう違うの?」「どちらを参考にすればいいの?」と疑問を抱く保護者の方も多いのではないでしょうか。

私も娘の受験を考え始めた当初、この「倍率」に混乱した一人です。この記事では、中学受験における倍率の基本から、受験校選びへの影響まで、丁寧に解説していきます。


倍率の種類を正しく理解しよう

出願倍率とは?

出願倍率は、「出願者数 ÷ 募集人数」で計算されます。たとえば、募集人数100人に対して出願者が400人なら、出願倍率は4.0倍となります。

  • 特徴:出願の締め切り時点での人気度を示す指標です。
  • 注意点:「実際には受けない生徒」も含まれるため、実態より高く出ることがあります。
  • 併願の影響:滑り止めや記念受験など、出願だけして受験しないケースも多くあります。

「人気校」や「話題の学校」は出願倍率が跳ね上がりやすいので、その点も加味して判断する必要があります。

実質倍率とは?

一方の実質倍率(実倍率)は、「実際に受験した人数 ÷ 合格者数」で計算されます。

たとえば、600人が受験して、150人が合格した場合、実質倍率は4.0倍です。

  • 特徴合格の難易度を正確に反映する指標です。
  • 意味すること:「4.0倍」という数字は、受験した4人に1人が合格するという現実的な厳しさを意味します。
  • 例えとして:倍率3倍なら、「隣に座った3人のうち、自分を含めた1人だけが合格する」ことになります。

出願倍率よりも実質倍率を重視することで、実態に即した判断が可能になります。

学校によって倍率の出し方に違いはある?

実は、「実質倍率」の定義や公表方法は学校ごとに異なることもあります

  • 一部の学校では、合格者を辞退した後の補欠合格を含めた数を使っている場合もあります
  • 逆に、繰り上げ合格を含めず、初回合格者のみで倍率を出している学校もあるため、注意が必要です。

説明会などで倍率の根拠を確認するのが安心です


倍率を見る際に気をつけたいこと

単純に倍率が高い=難しいとは限らない

倍率が5倍の学校と3倍の学校では、5倍のほうが難しいと考えがちですが、倍率の高低は「合格者層の学力」や「問題の傾向」とも関係します

  • 倍率が高くても受験者の学力層が広ければ合格のチャンスはある
  • 逆に、倍率が低くても上位層が固まっている学校では難易度が高い場合も

例えば、超難関校では倍率が意外と低いことがあります。しかしながら、それは受験者の学力レベルが高い中での倍率であり、合格するのは簡単なことではありません

出願倍率の変動には「話題性」も関係する

出願倍率は、その年の話題性や前年の入試内容にも左右されます

  • 有名大学の合格実績が上がった年
  • メディアで紹介された学校
  • 入試改革やコース再編

これらの要素が加わると、一時的に出願倍率が跳ね上がることがあります


倍率をどう活用する?受験戦略の考え方

併願校選びに役立つ

併願校を選ぶ際には、出願倍率だけでなく実質倍率を見て、「安全校」と「挑戦校」のバランスを取ることが大切です。

  • 実質倍率が2倍以下の学校は、比較的安心して受けられることが多い
  • 5倍以上の学校は、合格の可能性が狭まる可能性を想定しておくべきです。

実質倍率が低めの学校を併願に加えるようにすると、結果的に、気持ちに余裕をもって本命校に挑むことができることが多いと思います。

模試との比較で現実的な見通しを

倍率の数字だけを見るのではなく、模試の判定と照らし合わせて、自分の位置を客観的に把握することが重要です。

  • 偏差値と倍率をかけ合わせて、「自分にとってその倍率は高いのか、妥当なのか」を考える視点が必要です。

数字の裏側を読み取る力をつけよう

数字に惑わされない「感覚」が大切

倍率は重要な指標ではありますが、数字だけに振り回されないようにしましょう

  • 志望校の教育方針や通学距離など、家庭としての価値観を大切に
  • 合格可能性だけで選ぶのではなく、「合格したあと通いたいと思えるか」がポイントです。

娘の受験を振り返って

倍率を見て不安になった日もありましたが、実際は「どれだけ準備してきたか」のほうが合否に大きく関わったと、今では思います。

倍率はあくまで「参考情報」。気持ちを左右されすぎず、家庭としての軸を持って選んでいくことが大切だと感じました。


まとめ

中学受験における倍率には、「出願倍率」と「実質倍率」の2種類があり、それぞれに意味と特徴があります。数字の高さだけにとらわれず、倍率の裏にある背景や目的を理解することが、納得のいく受験校選びにつながります

出願倍率はあくまで人気の指標、実質倍率は合格の難易度を示す指標。この記事を通じて、倍率の捉え方や活用の仕方が少しでもクリアになれば幸いです。

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Posted by ぜろパパ