中学受験の勉強時間、学年別の目安は?4年生・5年生・6年生で違う「伸びる子」の習慣
中学受験を目指す家庭にとって、「1日にどのくらい勉強させればいいのか」は常に悩みのタネです。学年が上がるごとに内容は難しくなり、塾の宿題も増えてきます。でも、ただ長時間勉強させれば良いわけではありません。
子どもによって、集中できる時間や理解のスピードは違いますし、得意な子は短時間で終えられても、苦手な子は倍以上かかることも。さらに毎週新しい単元が出てくる中学受験では、「苦手をその週のうちに解消すること」が結果につながるカギになります。



この記事では、4年生〜6年生の学年別に、目安となる勉強時間とその考え方を具体的に紹介していきます。「うちの子、このペースで大丈夫?」と不安な保護者の方の判断材料になれば幸いです。
学年別「中学受験の勉強時間」の目安と実態
4年生は「学習習慣の定着」が最優先
4年生はまだ受験まで2年以上あります。この時期に最も大切なのは、「毎日机に向かう習慣」を定着させることです。
一般的な目安は1日60〜90分程度。ただし、長くやるよりも「毎日コツコツ取り組むこと」「理解しながら進めること」のほうがよほど重要です。たとえば、塾の宿題をただこなすだけでなく、「今日やった中でどれが難しかった?」など、親子で振り返る時間を5分でも取ると学びの質が上がります。
5年生は「内容の難化」に合わせて勉強時間を見直す
5年生からは教科書の難度が一気に上がります。特に算数・理科の抽象的な単元や応用問題が増えてきます。
この時期は2〜3時間/日が目安なようです。ですが、すべての時間をダラダラ使うのではなく、「今日は算数の復習を20分集中してやる」など、短い時間でも集中して取り組む意識が大事です。もしお子さんが苦手単元を抱えているなら、そのフォローに1日10分でも時間を取るようにしましょう。小さな積み重ねが大きな自信につながります。
6年生は「苦手単元を放置しない」ための時間確保が重要
6年生は中学受験の「本番モード」。塾の授業や模試、過去問演習も増え、平日で3〜4時間、休日は6時間前後かける子も多い時期といわれています。
この時期に意識すべきは、「今週の単元をその週のうちに理解しきること」。後回しにして復習リストがどんどん積み上がると、どれも中途半端になってしまいます。たとえば、「日曜に今週やった算数・理科の弱点だけを30分で復習」といったルーティンを作ると、抜けを最小限にできます。
勉強時間が「短くても伸びる子」と「長くても伸びない子」の違い
得意な子は「必要なことだけを効率的にこなす」
同じ宿題でも、理解の早い子は短時間で終わらせ、余力を別の学習に回せます。この「時短スキル」が伸びる秘訣です。そのため、必要以上に時間をかけず、効率的に取り組めるのです。
例えば、算数で見られるのは、「一度解いた問題は飛ばす」など、取捨選択ができていること。この「やらなくていいことを見極める力」が、短時間学習でも成果が出る要因になります。
苦手な子は「同じ内容に倍以上の時間がかかる」ことも
一方、苦手意識がある子は、理解できないまま問題をこなしてしまい、結果として時間ばかりかかる傾向があります。
特に算数はつまずくと進めなくなるため、苦手を放って置かずに解消する習慣が大切だと感じます。私の場合、娘のある分野での苦手を感じたら、即、家庭でほとんど毎日扱うようにして、可能な限り最短で苦手を克服するようにしてました。
時間より「新しい単元で苦手を作らない」が優先事項
多くのご家庭が見落としがちなのが、「復習よりも、当週の単元でつまずかないこと」の大切さではないかと感じています。
中学受験では、毎週のように新しいテーマが出てきます。そのたびに「後で復習しよう」と積み残していくと、どんどん苦手が雪だるま式に増えてしまいます。復習に追われるより、その場で理解できるようにする方が圧倒的に効率的です。簡単なことではないですが、苦手を積み上げると手遅れになりかねません。
中学受験算数では、間違えた問題を集めて復習・分析する「復習ノート」「解き直しノート」が有効です。私の全記録をまとめ、魂を込めた記事「中学受験・算数の成績が劇的に変わる!本気で取り組む『解き直しノート』の全記録」(20,000字超)を、noteで公開しています。以下のリンクからアクセスできますので、よろしければご覧になっていただければ幸いです。
勉強時間を決める3つのポイント
塾の宿題量に合わせて「自宅学習時間」を逆算する
塾のカリキュラムが基本です。たとえば、算数の宿題が1時間かかるなら、国語と理社は30分ずつにするといった「逆算型の時間配分」が有効です。
しかしながら、塾の学習や宿題がカバーしていないところは絶対に伸びません。家庭でやるべきことを塾に頼りすぎず把握することが大切です。
習い事や通塾時間を含めた「スケジュール全体」で調整する
スポーツや音楽などの習い事がある子も多いと思います。その場合、「塾がない日だけ頑張る」「週末に長めにやる」など、バランスをとることが大切です。
「毎日〇時間」と縛るより、「週10〜15時間」といった週単位の管理のほうが家庭には取り入れやすいかもしれません。
睡眠・食事・休憩の「生活リズム」を崩さないことが前提
受験が近づくと、つい「もっとやらせたい」と思ってしまいますが、生活リズムを崩してしまうと、逆に学習効率が落ちてしまいます。
「夜◯時には机を離れる」「夕方に軽食と休憩タイムを取る」など、子どもが疲れをためずに集中できる環境を整えることが、長期的には成績向上につながります。
子どもに合った勉強時間を見つけるコツ
まずは「今の集中できる時間」を測ってみる
お子さんの集中が途切れるタイミングをタイマーで計るだけでも、勉強の質がぐっと上がることがあります。まずは、タイマーを使って子どもの集中力がどのくらい続くかを計ってみましょう。20分で集中が切れるなら、20分→5分休憩→もう20分というように、リズムを整えてあげると効果的です。
「週単位」での学習時間確保も有効
1日ごとにバラつきが出るなら、週10〜15時間など、週ベースで考えると柔軟に対応できます。
毎日バランス良くできれば理想ですが、体調や予定でバラつくのが現実です。そんなときは、「週に15時間」と設定し、平日は1.5時間、週末に3時間ずつなど調整してみてください。
「親の理想」よりも「子どもの状態」を優先する
私もつい、「○時間やってほしい」と思ってしまうのですが、その日の調子や疲労度に寄り添うことが一番効果的だと実感しています。
親の側から見ると、「このくらいやってほしい」と思う気持ちはよくわかります。でも、その日の体調や気分、塾の内容に合わせて柔軟に変えていく姿勢こそが、継続する学習を支えます。
まとめ
中学受験の勉強時間は、学年やお子さんの理解度によってまったく異なります。「1日〇時間」という目安は参考程度にとどめ、苦手を残さないこと、集中できる時間に密度の高い学習をすることが成功へのカギです。親としては焦る気持ちもありますが、お子さんの「今」に合わせた調整を続けることが、結果的に一番の近道になるのだと思います。
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