「計算力を強くする~状況判断力と決断力を磨くために~」の親学習
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前回までで、すらすら解ける魔法ワザシリーズ3部作の最後となる「すらすら解ける魔法ワザ 算数・文章題」が終わりました。実際には、魔法ワザ文章題を進めているときに、自分の計算力というか、計算の工夫の知識があまりにもなさすぎるため、勉強することにしました。
自分の計算知識がないことは、下剋上受験で有名な桜井信一さんの著書である「桜井信一のわが子に教えたくなる 中学受験 算数・国語」と、有名な中学受験漫画である「二月の勝者」で気づくことができました。
櫻井さんの本には開始数ページで「算数のリトマス紙」なる項目がありました。「2.5×1.8」や「120×35」を計算する時、どうすべきでしょうか。
私はもちろん、意気揚々と筆算を書き始めるわけです。一応、念押ししておくと、私、中学受験どころか人生で受験したことないわけですが、中学も高校もある程度勉強はしていました(つもりでした)。それでこの体たらくです。工夫すれば暗算で解けるなんて、考えたこともありませんでした。
それぞれ、「5×0.9」と「60×70」とすることで、私でも暗算で計算することができるようになります。
「二月の勝者では」、第5巻の最後の方、夏休み合宿イベント時に、中学受験で開成をめざしている島津くんが、同級生に「2.5×1.4」を「5×0.7」にして計算する工夫を教えていました。その時のやり取りを引用すると、
友達:「すっげえ!ちょっぱや!!」「どーいうわけ?頭に電卓仕込んでんの?」
島津くん:「逆におまえらどうやってこの計算してんの?」
(友達:筆算をノートに書いている様子)
島津くん:「えっ、筆算してんの?そりゃ時間かかるよ。逆に忍耐強いわ!」
友達:「ほんとだ、すげえ!」「え、ごめん、俺ちょっとわかんない。」
島津くん:「ええー、こんなん5年でマスターしとけよ!初歩的な計算で時間かけてたら、そりゃ算数がやんなるわ!」
と、いうことでした。
はい、5年生でマスターどころか、大学院までかけても、1ミリも計算の工夫を考えたことがなくてすいませんでした。という気持ちです。
とにかく、計算の工夫は、知っておけばできるものではなさそうで、知っておいた上で、なお、日頃の計算練習でその知識を発揮しながら積み重なる努力をしてこそ身につくものだと思います。
ということで、まずは私が知っておかないとと思い、私自身の中学受験勉強のためにすすめていた「スラスラ解ける魔法ワザ 算数 文章題」を中断して計算練習を進めることにしました。
まずはGoogle先生やAmazonで調べ、「中学入試計算名人免許皆伝」が王道らしいですが、ちょっとレベルが高そうだし、ついでに価格も高いので、そこそこレビューがよくて、一方で人気がないのか安い、計算の工夫の本を購入して勉強しました。
まずは1冊目、「計算力を強くする~状況判断力と決断力を磨くために~」です。Amazonで1円+配送料で購入です。
パワポに1ページ1項目で結論、例題、問題をまとめたら、約30ページになりました。問題も例題と問題で5~10問くらいはあるので、私にとっては計算の工夫を練習するための問題集にもなりました。
全部が全部中学受験で役に立つかは判断つきませんし、中には純粋な計算の工夫ではなく、速度計算やら時間計算も含めてではありますが、30種類くらいの工夫があるということになります。いろいろありますが、基本に忠実に考えると、交換法則、結合法則、分配法則、因数、補数を使っていくのがほとんどだと思います。
- 5の倍数×偶数
- □ × 5、□ ÷ 5、□ × 25、□ ÷ 25
- 2けた同士のかけ算を平方数・立法数の計算に持ち込む
- 平均からの和と差の分解:(□+△)×(□- △ )=□2- △2
- 強引な和と差の分解:(□+2)×(□-1)= □2-1 +(□-1)
- 累乗の取り出し
- かけ算とわり算の順番の入れ替え
- 小数のかけ算とわり算は分数に、分数のたし算とひき算は小数に
- 比の計算は、厳密な計算を始める前に、感覚的に考えてみる
- 最大公約数探し=2つの数の差の約数の大きい方から探す
- 項数の多い、数字が近いたし算:平均を利用する
- 等差数列で平均を利用する
- 強引に等差数列を作り、平均を利用する
- まんじゅう数え上げ方式(工夫できないところは力技?)
- 和の1の位が0になる数字のグループ化
- 分数の計算でもグループ化(1/6+1/7+1/3+1/8みたいのを、まとめて通分しない)
- 両替方式:全体から引くのではなく、繰り下がりのないきりのいい数字から引く
- 二重わり算
- 二回わり算(一度にわろうとせずに、何回かに分けて割る)
- ちょうどの数に少し満たない数のたし算:ちょうどの数として計算して過剰な分をあとから調整
- ちょうどの数に少し満たない数のかけ算:ちょうどの数として計算して過剰な分をあとから調整
- 十和一等
- 十等一和
- 平方計算の準備:(□+△)×(□-△)=□^2-△^2
- 平方計算スライド方式
- コイン支払い方式:かけ算とひき算の合わさった計算
- さらに複雑なコイン支払い方式
- 日歴算
- 速度計算:実際の距離や時間の概念をつかむ
- 時間計算:24時間にこだわらない
- 覆面算:逆算?
このまとめプリントは、まだ娘には見せていません。じっくり計算力をつけてほしいことと、今の時点で必要というか、使えそうな計算の工夫は限られているからです。
普段の計算練習で、工夫が使える場面で娘が力技で解いていたら、私の知っている計算の工夫を教えて、次から使ってもらうという感じです。もちろん、新小4年生となるこの段階で全部教えておくのが良いのかも知れませんし、あるいは、あえて一切教えないほうがいいという考えもあるのかも知れません。しかしながら、日々の計算練習も時間がかかるものですし、よく使う工夫については早めに覚えていたほうがいいように思っています。
もちろん、教えてもその次の機会にも忘れているということもよくありますので、都度説明して気長に計算の工夫を覚えてもらおうと思っています。というか、私も忘れますので復習必須です。
なお、現時点で、娘が上記のなかで実戦で気づいて使うことができそうなのは、「1,2,3,7,8,10,15,19,20,21,28,29,30」あたりだと思います。
すべての計算を力技で解くということは、工夫している人に比べて膨大な時間を「無駄に」費やすということになります。そして、無駄に時間を使うということは、それだけ、もっと大事なところに使うべき時間を失ってしまうということになります。
そう考えると、中学受験に限らないと思いますが、計算を工夫することで、より迅速に計算する技術を身につけることは、とても大事なことだと思います。私が人生の中で、計算で無駄にした時間は多すぎて計測不能ですが、娘には時間を大事にしてほしいと思っています。計算という単純作業ではなく、思考力を使う問題にぜひ時間を使ってほしいと考えています。
私も、計算の工夫は修得まで結構時間がかかりました。忘れますので。でも、そのかいあって、計算がかなり速くなったように思います。更に付け加えると、計算するときに、「なにか工夫できないか?」という宝探し気分を味わえるようになりました。単純でつまらなそうな計算練習が、少しだけ、ほんの少しだけですが、工夫できるようになると楽しくなるような気がいたします。
こういうのは、生活で意識してもいいくらいだと思うので、小学校の算数の授業でも扱って良いのではないかなと思ったりもしますね。私がそうだったわけですが、気づく機会を得ることもなく、ひたすら筆算しつづけるマシーンに成長してしまいました。
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