サピクサー(sapixer)とは?活用のコツを徹底解説!
中学受験で、特に難関校に対して圧倒的な合格実績を誇るサピックス。
すごいのは、サピックス全体の合格者の数が多いことだけではなく、規模の違いは多少はあっても、どこの校舎でもまんべんなく難関校への合格者を安定的に多数出していることだと思います。
本ブログ記事では、お子さまを早稲アカや四谷大塚などの他塾に通わせているご家庭を中心に、サピックスを正しく理解するためののサピクサー(sapixer)の使い方や、校舎や中学校の抽出集計を簡単にするコツを徹底的に解説いたします。
ぜひ、サピクサーを有効活用しましょう。
サピクサー(sapixer)とは?
サピクサーは、それぞれの校舎で合格実績が確定したあとに配布しているチラシの情報を、保護者の方々などが協力しあって1つのファイルに入力した、SAPIXの校舎ごとの合格数実績データベースです。
以下のサイトで、誰でも閲覧できるように公開されています。
サピックスは全ての校舎の合計の合格者実績を公表しておりますが、サピクサーでは校舎ごとの合格実績を把握することができます。
サピックスに通わせることが決まっている場合でも、最寄りのサピックスが複数校ある場合には、どちらの校舎のほうがいいのか、どうしても悩んでしまうものではないでしょうか。
あるいは、最寄りでは小規模校あるいは中規模校になるけれど、少し遠くまで行けば中規模校や大規模校の校舎に通えるという場合にも、悩む方が出てくると思います。
私は塾での学習以上に家庭での学習の方が重要となるという予想から、塾は実績よりも家からの距離で決めたため早稲田アカデミーになったのですが、合格実績を重要視してサピックスを通塾先に選んだのであれば、当然、校舎間の合格実績も重要視しただろうことは間違いないです。
一般的に塾選びは子供に合っているかどうかが重要とされていると思いますが、サピックスを選ぶ覚悟が決まっているのであれば、サピックスが子供に合っているかではなく、子供をサピックスに合わせられるかが大事でしょうから、校舎選びで気になるのは、単純に、
どちらが優秀な子どもたちが集まるのだろうか?
どちらの方が優秀な先生が集まっているのだろうか?
だと思います。
これらの問いへの答えは実際に入塾してみないとわからないでしょうが、校舎の優劣を確認するために、それぞれの合格実績を比較したくなることでしょう。
いずれにしても、このように校舎間の合格実績を知りたい場合に、子供が低学年のうちから毎年各校舎に出向いてチラシを入手することなく、sapixerで校舎の合格実績を過去にさかのぼって確認することができます。
「そんなの、サピックス生の親なら誰でも知ってる!」と思われるかもしれませんが、サピックスで中学受験を終えた子供がいる私の同僚がサピクサーの存在を知りませんでした。
大手塾ではサピックスが一番合格実績が良いとか、近い校舎があるとかで、すんなり子供が通う塾が決まった場合など、知られていないこともあるようです。
早稲アカ・四谷大塚・日能研生のサピクサー(sapixer)の使い道とは?
もともと中学受験関連の書籍やブログ等で、中学受験の学習というものは学年が上がると、徐々にではなく一気に難しくなるためにいつでも成績は転がり落ちることがあるものだということを目にしていました。
また、合格判定で80%未満を取ったことがないような順調さだったとしても、入試で万が一のことが起きることが少なくないものだということも知っていました。
そのため、いくら娘の学習が順調だったとしても、過信だけはとにかくしないように心がけていました。娘がテストで頑張ったときなどでも、娘を褒めつつも、一方で自信を持ちすぎないようにお互いに気をつけるようにしてきましたし、これからもそのつもりでいます。
そんな気持ちを後押ししてくれるのが、このサピクサー。
住まいのあるところから近いサピックスの校舎の合格実績をいくつか抽出し、説明会や保護者会で入手しているはずの、お子さんがお通いの塾の校舎の合格実績を比較してみると、ほぼ全てのケースでサピックスの合格実績が上回っていることが確認できると思います。
いわゆる難関校を目指すのであれば、通っている校舎で一番上のクラスにいるとか、校舎内でトップクラスの成績であるからといって、安心すべきではないことがわかります。
校舎内の成績は、単に、近隣に住んでいる優秀な子が、自分の子供が通っている塾にいないための結果かもしれないと、気を引き締めることができます。
早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研など、すでにサピックス以外の塾に通っているお子さまをお持ちの場合も、まったく興味をもたないのはもったいないのではないかと思います。まだ見たことがないという方は、一度、サピクサーを開いてみてはいかがでしょうか?
効率よくサピクサー(sapixer)を使うには?
サピクサーには、サピックスの各校舎と一定以上の偏差値の難関校が網羅されているため、興味がある校舎や中学校のみを抽出する場合、ひと手間かかってしまいます。
一般的には、行や列の削除または表示・非表示、あるいはフィルタ機能を使うのではないかと思います。ただ、この場合、新しい年の追加、抽出後の別の校舎や中学校の追加、ある校舎の実績を年度で整列、などを考えた場合に、相応の労力がかかってしまいます。
そこで、私はカスタマイズしやすいように、エクセルの「INDEX関数」と「MATCH関数」を使って抽出するようにしています。
細かい仕組みはGoogle先生に譲るとして簡単に紹介すると、これら「INDEX関数」と「MATCH関数」の組み合わせで、「VLOOKUP関数」と「HLOOKUP関数」を同時に行うようなクロス抽出が可能となります。
まずはブログ用に用意した集計表です。校舎は、なんだか凄そうな校舎を適当に選んでいます。引用元はもちろんサピクサーです。
ひたすら元のデータからコピペしたような表ではありますが、校舎の実績は関数で他のシートからの引用となっています。
例えば、2022年の東京校の筑駒の実績であるセル「E5」ですが、
「=INDEX(’22’!$A$1:$AZ$100,MATCH($C5,’22’!$A$1:$A$100,0),MATCH(E$33,’22’!$A$1:$AZ$1,0))」
という関数が入力されていて、他のデータのセルも、この数式のコピペできちんと正しいデータが表示されるようになっています。
以下の画像に仕組みを解説してみたので、興味がある方はエクセルをたたいて見て下さい。サピクサーいじりだけでなく、実務でも役に立つワザですよ。
毎年の更新ではシート名を置換、校舎の追加は1行追加して校舎名だけ入力、中学校の追加は1列追加して中学校名を入力し、あとは他のセルの数式をコピーするだけです。
これを応用すれば、ある校舎の年度ごとの合格実績も、簡単に作成できますよ。
早稲アカ版のサピクサーはないの?
以上のように、とても便利なサピクサー。
早稲田アカデミーに通っている親としては、「早稲アカ版のサピクサーがないものか?」と思うのではないでしょうか。
実は、それがあるのです。
こちらはGoogleで出てこないし、勝手にリンクするのも良くなさそうなので、どのようにアクセスするかだけ記しておきたいと思います。
まずは、Twitterのページを開きます。アカウントを持っていない場合、トップページにアクセスするとアカウント作成に誘導されてしまうので、アカウントがない場合には、Googleで「ツイッター 検索」と入力して検索し、「高度な検索 – Twitter」にアクセスすると良さそうです。
もっとも、ツイッターは、塾はもちろん、一般的な中学受験の書籍やブログには無い情報があったりするので、情報収集のためにアカウントを持っておくのもよいと思います。
さり気なく私のアカウントも紹介させていただきますね。
ブログだとどうもアレコレ長々と書いてしまいたくなり、逆に読みにくかったこともあったかと思いますが、近頃はブログではなくツイッターで娘の学習や私の伴走について、毎日シンプルに発信するようにしています。
この記事を書いている時点で、私の中では社会の漢字指定で頭抱えるのをゼロにするのが目標になっていて、漢字リストを作成して公開したりもしていますので、よろしければフォローいただくと、定期的に気軽に確認いただけます。
話を早稲アカ版サピクサーに戻します。
ツイッターの検索窓に、「早稲アカ サピクサー」と入力して検索を実行します。
すると、(この記事を書いている時点では)1件だけツイートが表示されるのですが、このツイートは、リツイートと呼ばれている他の方のツイートの引用となっています。
その引用元にアクセスすると、無事に早稲アカ版のsapixerを閲覧することができます。
本家サピクサーに目が慣れていると、
- 難関校の合格実績の多くが「0」で埋め尽くされ、数字が記入されていても「1~2」程度が多数
- 各校舎の合格者の合計の数値と早稲田アカデミーが発表している数値に大きな乖離があり、NNの外部生寄与率が高い予感
- いやいや、早稲アカの誇るExiV校であればと思って、試しに本家サピクサーと並べてみるとやっぱり差があるような
などなど、いろいろ気づきが得られるデータとなっています。
とはいえ、私の場合は、娘の通う校舎の直近3年分くらいの実績はわかっていますので、このデータを見たからと言って特別焦ることもなく、やることは変わりません。
今年も早稲アカから配布された、四谷大塚の「中学入試案内 202X」には、一部の難関校の合格者の4年生や5年生のときの組分けテストの結果の分布やS/C/Bコース内の合格者平均偏差値も掲載されています。
その分布を確認して目標とする成績帯を見出し、子供の成績をなるべく早めにその成績帯に到達させ、また、維持することができれば、志望校の合格に向けた学習を進めることができていると言えるのではないかと思います。
ということで、結局やるべきことは、「目の前の学習をきちんと理解すること」ということですね。
強いて言うなら、やはり、サピックス生と戦う覚悟ができているご家庭では、校舎内の順位だとか、通っている塾内の順位などで過信することがないように気をつけたほうがいいのだろうなと思います。
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