中学受験の夏期講習を受けない!・・本当に受けないで大丈夫?

2022年11月16日塾選び

塾選び

先日、中学受験の夏期講習に行かないことについて語り始めました。

娘は小学3年生の2月、いわゆる新小4年から早稲田アカデミーに通い始めましたが、直後の春期講習から、夏期講習、冬期講習、そして新小5の春期講習と、一度も早稲アカの季節講習には参加しませんでした。結果的には、娘の成績が問題なく維持できていることを考えると、「行かなくても問題なかった」ということはできるのかなと思っています。

中学受験の夏期講習全般については、以下のページをごらんください。検索で本ページにご訪問いただいた方などは、先にお読みいただけると本ページの内容もわかりやすいかと思います。

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このような疑問をお持ちの方・・・は、少数派だとは思いますが、真面目に考えてみたので参考になれば幸いでございます。

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夏期講習に行く行かないフローチャート!?

娘の成績は比較的順調ではありますが、夏期講習を始めとして、春期講習も冬期講習も参加したことがありません。現在の予定では小学6年生の夏期講習が初めての季節講習参加となる予定です。

先日の繰り返しとなりますが、当時、娘が季節講習を受けるか受けないか判断しようとしたときにどのようなことを考えたか、また、娘がもしも〇〇だったら判断を変えていたかな?と、回顧的に考えてフローチャートを作成してみました。

中学受験の季節講習参加意思決定フローチャート
クリックで拡大します

Yes/Noと答えていくだけで、夏期講習を受けるべきか、あるいは、夏期講習は受けさせずに家で学習を進めたほうがいい・・・とは言えないまでも、夏期講習へ行かないことを検討してもいいかどうかがわかるようになっています。

見ていただけると分かる通り、ほとんどの場合が「季節講習に参加すべき」という結論になります

次の項目で、先日の続きを1つずつ見ていきたいと思います。

各分岐の考え方

それぞれの分岐を取り上げた理由などについて説明していきます。

ここでは、夏休みの目的を、「子供の学力を向上させるか、少なくとも周囲に遅れずについていく」ことと考えました。

私は、なにかをしようとするとき、目的は1つだけにすること、そして、ブレさせないことがとても大事であると考えています。

季節講習で塾の学習カリキュラムが進む

サピックス、予習シリーズ大改定後の早稲田アカデミーおよび四谷大塚などが該当すると思います(過去の夏期講習のテキストを見る限り、早稲アカの算数は大改定前も比の学習を始めとした先取りを含んでいたようではあります)。

この場合、夏期講習で学ぶことは当然理解しているものとして、2学期以降の授業が進んでいきます。したがって、理解できていないと2学期以降の学習が大変なことになってしまいます。

当然、夏期講習には参加すべき・・・となるはずですが、四谷大塚と早稲田アカデミーでは例外もあると思っています。

季節講習で扱う単元を先取りしていない

新しい範囲を習うと言っても、四谷大塚の予習シリーズのカリキュラムでは、あくまで導入となる基本のみの学習となります

予習シリーズ大改定後、予習シリーズの夏期講習テキストを四谷大塚のホームページから誰でも購入できるようになりました。このテキストは前期や後期で使っている予習シリーズと構成がそっくりで、単元の最後には基本問題と練習問題があります。一方で、演習問題集の実戦問題にあたる問題や、最難関問題集に対応するような難しい問題は扱われません。

5年生の夏期講習テキストはまだ販売前ではありますが、四谷大塚に電話して確認したところ、小4のときと同様で、導入部分のみの学習ということでした。

ということで、ある程度先取りできているのであれば、あえて塾で学習し直さなくてもいいのではないかと思っています。娘は小4のときも、小5のときもこのパターンでした。

ちなみに、サピックスではダメです。この理屈は通用しそうにないです。

同僚からもらったサピックスの教材である、小4と小5のサマーサポートとサマーサピックスを一読しましたが、C問題やD問題、星3つの問題が含まれています。これらは、最難関問題集まではいかないかもしれませんが、私の眼には、予習シリーズの練習問題よりは難しい問題に見えます。

これらを授業で扱ったり、あるいは、家でやってきてねと宿題で扱われたりするわけですから、相当な先取りと理解ができていないかぎり対応は難しく、夏期講習の参加は前提とすべきではないかと思います。そもそも、普通は夏期講習に参加しないとテキストが手に入りませんし。

私も、もしも娘がサピックスに通っているのであれば、迷わずに夏期講習に参加しています。

季節講習で扱う単元を子供に教えられない

先取りしていなくても、夏休みに親が教えられるのであれば、夏期講習に参加しない選択も理論上は取れると思います。

ただ、親の学力よりも、親が時間を確保するのが厳しいことがほとんどではないかと思います。それなら、夏期講習に参加したほうがラクなのでは?ということになります。

とはいえ、一方で、早稲田アカデミーと四谷大塚の夏期講習のカリキュラム全体に対して、気になってしまう先取り部分の学習は、算数の半分だけというところが悩みどころです。理科と社会も少しばかり先取り部分がありますが、それは後期に学習する範囲ですので、ほぼ無視できます。

算数の半分のために、国語と理科と社会がセットになる。。。私にとっては、ここが一番受け入れがたい部分でした。

娘の場合、4年生のときは、ある程度先取りをしていた上で、四谷大塚の夏期講習のテキストを購入して夏休みに学習しました。あまり私の出番はなく、すいすい進んでいたと記憶しています。

5年生の夏休みについては、予習シリーズ大改定前であることを承知の上で、フリマアプリで過去の早稲アカの夏期講習テキストを購入して確認しました。

予習シリーズベースの夏期講習テキストは復習中心で難易度的にもそれほど難しくなさそうでしたが、早稲田アカデミーオリジナルテキストである上位校への算数」は比のオンパレードで、しかも、難易度としては、一番難しい問題は、演習問題集でいう練習問題から実戦演習の印象を受ける内容でした。

このあたり、予習シリーズの大改訂のせいで比の学習が後期から夏休みに移ってきたという情報もありますが、早稲アカ的には予習シリーズの大改訂の前後で夏期講習のカリキュラムに大きな変化はないのかもしれない、ということは以前紹介いたしました。

娘の小5の夏休みの算数の学習は、ステップアップ演習やプラスワン問題集を考えていますが、せっかくなので上位校への算数を使って比の演習を積むことも考えています。

塾の学習カリキュラム、または、子供の苦手分野を把握していない

フローチャートでここに至っているということは、夏期講習で塾の学習カリキュラムが進んでしまうことが問題とならないか、夏期講習では復習しかしないということです。

となると、夏休みの学習の目標は、完全に、苦手教科、あるいは、苦手単元の克服になるはずです

ここで質問です。

お子さんがこれまでに塾で何を習ってきたか把握していますでしょうか?そのうえで、どのような教科や単元を苦手としているか理解できていますでしょうか?

夏期講習に参加しないで家で学習を計画する最大のメリットは、子供の苦手を徹底的に潰すように、自由にカスタマイズして学習を最適化できることにあると思います。

しかしながら、そのためには、子供がこれまでに習ってきたこと、それらのうち、どれが苦手になってしまっているかを把握している必要があります。これらができていない場合、子供の苦手を徹底的に潰すための学習の最適化はほぼ不可能になってしまうと思います。

この場合、たとえ塾の夏期講習が、我が子に特化したものではない、全生徒を対象とした最大公約数的なカリキュラムであったとしても、そこに子供の苦手分野も含まれると考え、参加した方が無難であるのではないかと思います。

夏休み中に子供の勉強を見ることができない
子供は1人で勉強できない

いくら綿密な計画を立てても、実行できなければ意味がなくなってしまいます。誰かが見ていないと子供は遊びだすとか、有り得る話だと思います。

子供は1人で勉強できるのか、それが無理なら両親が見れるのか、それも無理ならおじいちゃんおばあちゃんがみれるのか、ご褒美積めばなんとかなるのか、などなど、立てた計画を正しく実行できる運用が必要になります

これが準備できない場合、「夏休みが終わったと思ったら、我が子のための最強計画が半分も進んでない!」となりかねませんので、やはり夏期講習に参加しておいたほうがいいのではないでしょうか。

おわりに

結果として夏期講習に参加することにしたとして、「夏期講習に行くことで、本当に子供の苦手が克服されるのか?」という点は別途考えておいたほうがいいかもしれません。

極端な例としては、子供の苦手分野が夏期講習のカリキュラムに含まれていないのであれば、夏期講習へ行くことで克服できる可能性はゼロパーセントになってしまいます。

授業と宿題に追われる夏休み、塾のない日はその分伸び伸び過ごす。これではまちがいなく苦手がそのまま残った状態で2学期開始となってしまいます。

塾に頼れる部分は最大限塾を利用するのが良いとは思います。たとえば苦手分野の把握でも、塾の先生はきっとアドバイスくださると思います。「このテキストの〇〇を学習しましょう」というアドバイスもいただけるかもしれません。

しかしながら、それらを長期休みの間に、どのような優先順位で、いつ、どのように実際に取り組むかは、親しか計画できないと思いながら、日々頭をフル回転させています。

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Posted by ぜろパパ