小学生の家庭教師と個別指導は何が違う?わが家に合う選び方と失敗しない見極め方

「塾の個別指導と家庭教師、どっちも「個別」って言うけど、結局なにが違うの?」と迷ったことがあります。わが家も、集団塾でうまく回る子ならそれでいいと思いつつ、現実には「算数のある単元だけ急に怪しい」「家だと宿題の管理が崩れる」「親が教えるとケンカになる」みたいな「家庭の困りごと」が積み上がって、選択肢として家庭教師や個別指導を真剣に調べました。
ただ、調べ始めると情報が多くて、料金も仕組みも言い方もバラバラ。しかも、同じ「個別」でも、成績を上げるというより「学習の回し方」を整えるために向くケースがあったり、逆に「頼み方を間違えると高いだけ」になりやすいケースもあったりします。



この記事では、家庭教師と個別指導塾の違いを整理しつつ、「どっちが正解か」ではなく、保護者が自分の家の状況に合わせて判断できるように、考える軸を置いていきます。読み終わったときに、すぐ申し込むかどうかは決めなくても大丈夫で、「まずは何を確認すればいいか」がクリアになることを目指します。
家庭教師と個別指導塾は「似ているようで、つまずくポイントが違う」
同じ「個別」でも、授業の場所が変わると親の負担も変わる
いちばん分かりやすい違いは、授業の場所です。家庭教師は自宅(またはオンライン)で完結しやすい一方、個別指導塾は教室に通います。ここで大きいのが、「送迎が必要かどうか」だけではなく、勉強モードに切り替えるスイッチが外にあるか、家の中に作るかという差です。
教室に通う個別指導塾は、移動こそ手間でも、教室に入った時点で周りが勉強している空気があるので、子どもによっては切り替えがしやすいと感じます。反対に、家庭教師は移動がないぶんラクですが、家の空気のままだと集中が続かないこともあります。つまり「どっちがラク」ではなく、家庭の生活リズムと子どもの切り替えの得意・不得意に合わせて見るのが大事だと思いました。
1対1だけでなく、指導形態の「実質」を見た方がいい
家庭教師は基本的にマンツーマンが多い印象ですが、個別指導塾は1対1、1対2、場合によってはもう少し人数がつく形もあります。ここで私が気をつけたのは、「人数」だけで判断しないことです。
例えば1対2でも、片方が演習している間にもう片方を教える運用がうまいと、テンポよく回ることがあります。一方で1対1でも、先生が説明中心で演習管理が弱いと、授業時間のわりに定着しないこともあります。見るべきは「授業の中で、子どもが手を動かす時間が確保されるか」だと感じました。
「講師の質」だけでなく、管理の仕組みが合うかを確認する
家庭教師は相性が良い先生に当たると強い反面、先生の個人差が結果に直結しやすいのも事実です。個別指導塾は教室長や運営が間に入って、講師交代や方針のすり合わせがしやすい場合があります。
ただし、仕組みがある=安心、でもありません。管理が手厚い分、方針が「塾の型」に寄っていて、家庭が求める柔軟さが出にくいこともあります。逆に家庭教師でも、報告の頻度や連絡手段をきちんと決めれば、家庭側が安心して回せるケースもあります。ここは「どちらが上」ではなく、家庭が求める距離感(任せたいのか、一緒に回したいのか)で見た方が納得感が高いと思います。
中学受験が絡むと「情報量」より「設計力」が大事になることがある
中学受験を視野に入れると、「受験情報を持っているか」は気になります。塾はデータが豊富なイメージがありますし、家庭教師は先生個人の経験に依存しやすい面もあります。
ただ、実際に困るのは「情報がない」というより、目の前の子どもに合わせた設計ができないことでと思っています。たとえば算数で伸びないとき、単元の理解不足なのか、計算の精度なのか、読み取りなのかで打ち手が変わります。情報を語れるかより、現状を分解して「何を、どの順で、どれくらい」やるかを決められるか。これは塾でも家庭教師でも、当たり外れがあるポイントだと感じます。
関連して、家庭教師が合う子・合いにくい子の見極めをもう少し掘りたい場合は、こちらも参考になります。
小学生に家庭教師は向いている?向く子・向かない子の特徴と、塾より合う家庭の見極め方
https://chugakujuken-zero-ouen.pal-fp.com/parent-role/kateikyoshi-shogakusei-muiteiru/
小学生で家庭教師や個別指導を考える「きっかけ」はだいたい4つに分かれる
苦手が固定化しそうで、親の声かけだけでは回らない
小学生の個別サポートを考えるきっかけで多いのは、「苦手が見えてきたのに、家庭だけで立て直せない」と感じたときだと思います。算数の文章題、分数・小数、図形、国語の読解など、苦手の形はいろいろですが、共通するのは「家庭の会話が学習の場」になりやすいことです。
「なんで分からないの?」「さっき説明したよね?」となりやすいのは、親が悪いわけではなく、親子だから感情が混ざるからだと思います。外部の先生が入ると、親は「教える役」から少し降りられます。親子関係を守るために外注するという発想は、実はかなり現実的だと感じました。
学習習慣づくりの「ペースメーカー」がほしい
小学生は、学習習慣がまだ安定しにくい時期です。家でやると決めても、体調や気分、学校行事で簡単に崩れます。家庭教師や個別指導は、成績アップの前に「毎週この時間は勉強する」という固定の枠を作りやすいのが強みです。
ただ、ここも注意点があって、先生が来る時間だけ頑張って、残りの6日がゼロになってしまうと、伸びは鈍くなります。だからこそ、依頼するときに「授業外の宿題をどう設計するか」「家庭での最低ラインをどこに置くか」をセットで考えた方が、納得できる結果につながりやすいと思います。
中学受験・検定・内部進学など、目的がピンポイントになってきた
中学受験を意識し始めると、学年が上がるにつれて「全部を塾任せにする」より、「弱いところだけ補う」発想が出てきます。たとえば算数だけ補強したい、国語の記述だけ見てほしい、理社の暗記を回す仕組みがほしい、などです。
このとき家庭教師は、内容を柔軟に変えられるのが魅力です。一方で個別指導塾も、教室によっては受験用のカリキュラムに寄せたコースが用意されていることがあります。「何を変えたいか」を一点に絞るほど、個別の効果は出やすいと感じます。逆に「なんとなく不安だから全部お願いしたい」だと、費用も時間も膨らみやすいので、最初の整理が大事です。
不登校・登校しぶり、あるいは生活事情で「通う」が難しい
小学生だと、学習以前に「通う」が難しい状況もあります。気持ちの波が大きい、朝が不安定、家族の予定が読みにくい、下の子がいて送迎が大変、など。こういう時は、家庭教師やオンラインの個別指導が現実的な選択肢になります。
ただ、家で受ける場合は、安心しすぎて集中が切れることもあります。逆に、外に出ること自体が刺激になって良い方向に働く子もいます。ここは「環境の負担」だけでなく、子どもが落ち着ける場所がどこか、を基準に考えるのがしっくりきました。
個別指導塾そのものの仕組み(料金の考え方、教室の選び方など)を先に知りたい場合は、こちらの記事も併せてどうぞ。
小学生の個別指導塾ってどんなもの?料金・選び方・メリットを保護者目線で徹底解説
https://chugakujuken-zero-ouen.pal-fp.com/academy/shougakusei-kobetsushidou-guide/
\ 「読む力」は、家庭の手で育てられます。/
中学受験の国語で苦戦するお子さんは、実は「センス」ではなく「読む手順」を知らないだけです。授業だけでは身につかない読解の基礎を、家庭でどう支えればよいか――その具体的な方法をまとめた記事「親が変える。才能ではなく手順で伸ばす中学受験・国語の読解力」をnoteで公開しました。家庭での国語学習を変えたい方は、ぜひご覧ください。
失敗しないために、最初に決めたいのは「先生に何を任せるか」
目的は「ひとつ」に絞った方が、うまくいきやすい
家庭教師や個別指導を検討するとき、つい「全部なんとかしてほしい」と思ってしまいます。気持ちはすごく分かります。ただ実際は、全部を任せようとすると、先生側も焦点がぼやけて、授業が「なんとなくの復習」になりがちです。
おすすめは、目的をひとつに絞って言える状態を作ることです。たとえば「算数の割合だけ」「文章題の式立て」「計算ミスの癖を減らす」「宿題を回す仕組みづくり」など。目的が具体的になるほど、先生の指導計画も立ちやすく、家庭側も効果を判断しやすくなります。
相性は「好き嫌い」より、安心して質問できるかで見る
相性の話になると、「優しい先生がいい」「厳しい先生がいい」みたいな好みになりがちです。でも、実際に伸びるかどうかは、もう少し実務的なところに出る気がします。
私が見るなら、まず「分からないと言えるか」「途中で止まったときに待ってくれるか」「説明が噛み合わないときに言い直してくれるか」です。小学生は、分からないことを分からないと言うのが苦手な子も多いので、「質問できる空気」を作れる先生かどうかがかなり重要だと思います。
オンラインか訪問かは、学力より「生活設計」で決める
オンライン指導は、移動がなく、天候や送迎に左右されないのが強みです。特に共働きで時間がタイトだったり、下の子が小さかったりすると、選択肢として現実的になります。
一方で、オンラインだと「手元のノートが見えにくい」「集中が切れた時に立て直しづらい」などの課題もあります。訪問型は、机の上の癖(書き方、途中式、姿勢)まで見てもらいやすい反面、家の中を整える必要があります。ここは学力ではなく、家庭の回しやすさと、子どもの集中の特性で決めると迷いが減ります。
料金は「時間単価」だけで見ない。契約の形も要注意
料金はどうしても気になります。相場感を調べるのは大事ですが、時間単価だけで比較すると、納得できないことがあります。たとえば、授業外のフォロー(学習計画、宿題の設計、保護者との共有)がどこまで含まれるかで、実質的な価値が変わるからです。
また、長期契約や教材費、管理費など、見えにくいコストがある場合もあります。ここでのポイントは、「いつ、何ができたら見直すか」を先に決めることです。3か月でどこまで変えたいか、まず短期で検証して、合わなければ柔軟に切り替えられる形の方が、家庭としても安心だと思います。
始めた後に差が出るのは「授業の外」をどう回すか
授業の最初と最後に、親が「確認する項目」を固定する
家庭教師でも個別指導塾でも、授業の質だけに任せきると、いつの間にか「やってるけど伸びない」状態になりがちです。とはいえ、親が細かく口を出すと、うまくいかないこともあります。
そこでおすすめなのが、確認項目を固定することです。たとえば「今日のテーマ」「今日できたこと」「次回までの宿題」「宿題の量は現実的か」の4点だけ。これだけなら過干渉になりにくいですし、先生とも共通言語が作りやすいです。親は「監督」より、「進捗を見える化する係」くらいの距離感がちょうどいいと感じます。
宿題は「量」より「型」を作る。小学生は迷うと止まる
小学生は、宿題の量が多いと崩れますが、少なすぎても定着しません。ここで難しいのは、子どもが迷うと手が止まることです。「何からやる?」「どれくらい?」が曖昧だと、やる気があっても止まります。
だから宿題は、「毎日10分だけ」「このプリントを先に」「間違えたところだけやり直す」など、型を決める方が続きやすいです。先生に頼むなら、問題の解説だけでなく、家庭で回る形に落とすところまでをお願いできると、価値が出やすいと思います。
家で受けるなら、場所と道具を「固定」するだけで変わる
家庭教師やオンライン指導で地味に効くのが、環境の固定です。毎回場所が変わると、準備に時間がかかり、集中も分断されます。おすすめは、場所と道具を固定すること。ノート、筆記用具、タイマー、直しノートなどを「ここに置く」と決めてしまうだけで、スタートが早くなります。
特に算数は、途中式や図が散らかりやすいので、消しゴムや定規がすぐ使える状態が意外と大事です。大きな工夫をしなくても、「毎回同じ流れ」が作れると、学習は安定しやすいと感じます。
「伸びたかどうか」は、点数以外の変化もセットで見る
もちろん点数は分かりやすい指標ですが、小学生の個別サポートは、点数に出るまで時間差があることもあります。例えば、解き方が整ってきた、途中式が書けるようになった、質問できるようになった、宿題の抵抗感が減った、などです。
逆に言うと、点数だけ見て焦ると、短期で方針を変えすぎてしまうことがあります。私は「短期は行動の変化」「中期でテスト結果」を見るくらいが、気持ち的にも現実的だと思っています。伸びのサインを「行動」で拾えると、家庭の不安が少し減ります。
よくある迷いを、状況別にほどく
料金の相場感は大事。でも「高い=悪い」とも限らない
料金は、家庭教師の方が高く感じやすい傾向があります。マンツーマンであること、移動や調整があること、運営費がかかることなど理由はあります。ただ、ここで「高いからやめる」「安いから決める」だけだと、後悔しやすい気がします。
見たいのは、費用に対して「何を改善するのか」がはっきりしているかです。たとえば算数の苦手単元を短期で潰したいなら、3か月集中で払う価値が出る場合があります。逆に、目的が曖昧なまま長期契約に入ると、どんなに安くても「続ける理由」を見失いやすいです。費用は「期間」と「目的」をセットで考えると整理しやすいと思います。
算数・国語…どの教科から頼むべきか迷う
小学生は全部を一気に上げるのが難しいので、教科の優先順位は迷います。私なら、まず「伸びを阻んでいるボトルネック」を探します。算数が苦手に見えても、実は文章の読み取りが原因だったり、計算の精度が原因だったりします。
国語をお願いしたい場合も、「先取り」なのか「読む・書く」が必要なのかで、先生に求める力が変わります。教科名より、「どの力を変えたいか」で頼む先生のタイプが変わるというのが、私の中ではいちばんの整理ポイントです。
学年はいつからがいい?早すぎる・遅すぎるの不安
「何年生からがいいの?」もよく出る悩みです。低学年から始めるメリットは、学習習慣の土台を作りやすいこと。高学年のメリットは、目的が具体的で、成果の判断がしやすいこと。どちらにも理由があります。
私が大事だと思うのは、「今、家庭が困っているポイントが具体的かどうか」です。困りごとが具体的なら、学年に関係なく手を打ちやすいです。逆に、漠然と不安なだけなら、まず家庭学習の回し方を整えてからでも遅くありません。学年より「課題の具体性」が判断軸だと思います。
短期だけ頼むのはアリ?やめどきが分からない
短期利用は、私はかなり現実的だと思っています。たとえば「春休みで前学年の穴を埋める」「夏までに割合を固める」「受験直前の過去問の回し方を整える」など、期間とテーマを切ると、家庭も先生も動きやすいからです。
やめどきは難しいですが、目安としては「当初の目的が達成された」「家庭で回せる形ができた」「別の手段(塾や自走)に切り替えても崩れない」のどれかが見えたとき。逆に、目的が未達なのにやめる場合は、先生の問題というより、目的設定が曖昧だった可能性もあります。「やめる条件」を先に決めておくと、判断がラクになります。
まとめ
家庭教師と個別指導塾は、どちらも「一人ひとりに合わせる」手段ですが、実際には、場所・管理の仕組み・授業外の回し方で、向き不向きが変わります。私がいちばん大事だと思うのは、どちらが優れているかを決めることではなく、家庭が何に困っていて、何を変えたいのかを言葉にすることです。
目的をひとつに絞り、相性を「質問できる空気」で見て、費用は期間とセットで考える。ここまで整理できると、選択肢は自然に絞れてきます。とはいえ、子どもの状況や家庭の余裕は変わりますし、途中で見直しが必要になることもあります。この記事が、いまの状況を整理して、次に確認すべきことを一歩具体化する助けになればうれしいです。
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