海外在住でも中学受験はできる?「塾」と「通信教育」完全ガイド

塾選び

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海外駐在や移住のタイミングが小学生期に重なると、「このまま中学受験は続けられるの?」という不安がよぎります。私も駐在経験があり、当時は幼児だったし、中学受験も考えていませんでしたが、そのときの娘を思い出し、もし小学生で海外へ行っていたらどうしていただろう…と想像し、調べてみることにしました。

中学受験の疑問や悩み

 

「海外在住でも、日本と同じ進度で中学受験の準備は進められますか?」
中学受験の疑問や悩み

 

「通信教育だけでは不安な場合、どのタイミングでオンライン個別や添削に投資すべきでしょうか?」
中学受験の疑問や悩み

 

「時差や回線の問題があるなかで、どのようにライブ授業と録画を使い分ければ良いでしょうか?」

 

結論から言うと、海外からでも「塾」と「通信教育」を組み合わせれば十分に戦えると考えます。一方で、時差・回線・教材発送・模試受験・受験制度(一般/帰国生)など、日本国内とは違う設計図が必要です。本記事では、海外で受講できる主要な選択肢と、家庭での実装手順を保護者目線で整理します。


海外×中学受験の基本設計:3つのルートを理解する

1)オンライン塾(双方向ライブ)

Zoom 等で双方向に学ぶ形式。日本基準のカリキュラム、質問対応が魅力。講師がリアルタイムで理解度を拾うため、演習の量・質のチューニングが速いのが強みです。算数の図形や比の思考など、つまずきやすい単元に即応できます。

2)映像+添削(ハイブリッド)

録画授業+添削/質問掲示板で進める方式。時差の大きい地域でもマイペース運用ができ、週単位で復習→演習→添削の流れを回しやすい。理科・社会の知識分野を短時間で積み上げるのにも向きます。

3)紙/タブレットの通信教育

国際発送や海外対応のある通信教材。学年進行の安心感があり、添削・アプリ連動で基本力を安定化。家庭メイン運用なので費用は比較的抑えやすい反面、志望校別のラスト1点を詰める段階では演習量の補強が必要になることも。


どの家庭に何が合う?6タイプ診断(最短で相性を見極める)

1)時差が大きい・夜更かしを避けたい

ライブより録画+添削通信教育中心。週末だけ日本時間のライブに参加する「部分ライブ」のハイブリッドが現実的です。

2)家庭内に指導者がいない/伴走が不安

オンライン塾宿題設計とペース管理まで委ねる。週2回×90分の骨格に、録画復習と家庭演習を差し込み、計画倒れを防止

3)基礎が揺らいでいる(小3~小4)

通信教育で計算・漢字・語彙・知識の土台を毎日算数文章題は別途演習ドリルを追加。焦らず夏までに小4上の標準を固めます。

4)上位校を狙い、添削の質で勝ちたい

答案添削と口頭でのフィードバックが得られるサービスを軸に。記述採点の精度が伸びにつながります。

5)帰国生入試も視野

英語資格・国内既習差願書/面接のサポートまで見てくれるところを。出願校ごとの要件(在籍年数・テスト内容)を早期に棚卸し

6)費用を抑えたい

通信教育+市販問題集月1~2万円以内を狙い、直前期だけオンライン個別をスポット導入。要点直しに投資して費用対効果を高めます。


カリキュラム設計:海外ならではの「5つの落とし穴」と回避策

1)時差でリズムが乱れる

週の固定ライブ枠を先にカレンダーへ。受けられない回は録画+翌週の質問時間で補填。日本の祝日・長期休暇とのズレも年初に把握。

2)回線/機材トラブル

有線接続予備端末録画バックアップ。板書が多い塾は画面共有の解像度も要確認。マイク・カメラは子どもが自力で操作できるよう練習。

3)教材発送の遅延

1~2か月分の前倒し発送を依頼。到着までのブリッジ教材(PDF/市販)を指定しておくと学習の空白を作りません。

4)模試の受け方

自宅受験可否、監督ルール返送方法スコア換算を確認。答案スキャン環境(スマホでも可)と締切を親が管理。ずれ込んだ返却時期復習カレンダーで調整。

5)志望校情報の取りこぼし

学校HP学校説明会のアーカイブ帰国生枠の要件定期的に棚卸し出願資格の在籍年数・帰国期限最重要。一般入試に転じる場合の準備も考慮にいれる。


 

組み合わせ戦略:最短で「合格設計」に近づく4パターン

A)ライブ主軸

オンライン塾(週2)+録画復習(+国語記述添削)過去問期志望校別添削へ切替。費用はやや高めですが伸びが速い

B)録画+添削

録画授業+週1オンライン個別理社の暗記管理は通信教育のテスト機能を活用。テスト→弱点穴埋めのリズムを崩しません。

C)通信教育主軸

通信教育(毎日)(+スポット個別)。特に親の伴走があれば、これで十分なことも。小5後半~小6で過去問添削など志望校対策を足すと安心の合格ラインへ。

D)帰国生入試特化

英語資格対策+算数/国語の記述出願要件入試形式(書類・面接・小論文)から逆算


読む

  • オンライン塾:月1.5万~3万円/教科(個別は+α)。
  • 通信教育:月3,000~1万円(+海外送料)
  • 模試:自宅受験送料+スキャン代。
  • スポット個別:60分5,000~12,000円目安。
  • 雑費:プリンタインク、スキャナアプリ、補助教材。

ポイント直前期の「添削×過去問」投資はリターンが大きい。逆に低学年は通信教育+市販で十分。


よくある誤解を先回りで解く(親の安心のために)

「海外だと情報が入らないのでは?」

学校説明会のアーカイブ/公式SNS/学校資料請求一次情報は取れます。帰国生枠在籍年数・帰国期限は早めに要確認。「志望校は途中で一般入試へ切替可能か」もメモ。

「偏差値データは国内と同じに読める?」

母集団が違うため、塾別偏差値の変換模試の実施頻度に注意。判定は複数データの中央値で見るとブレが小さいです。

「記述はオンラインで伸びるの?」

口頭説明→下書き→清書→添削→口頭フィードバック5工程を回すと可視的に改善します。算数の式/言葉の整えも同様。


参考記事

以下は、四谷大塚の進学くらぶと、Z会について調べた記事です。合わせてお読みいただくと、参考になるのではないかと思います。


 

まとめ

今回調べてみて、海外在住でも中学受験で戦うことは十分に可能なのでは、と思いました。成功のカギは、

  • 「進度管理」「添削・模試」「志望校情報」の三本柱を満たすサービス設計、
  • 時差×回線×発送運用リスクを前倒しで潰すこと、
  • 最後に過去問の直し精度を上げる添削投資

この順番を外さなければ、海外という制約は学びの自由度に変わる可能性すらあると感じました。私は、家庭が回る設計=合格に近づく設計だと考えていて、これは日本国内でも同じだと思います。「今日の1枚を確実に提出」する地味な積み重ねが、半年後の大きな差になるのだと思いました。

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Posted by ぜろパパ