中学受験の暗記は「何を」「どれだけ」?4教科ぜんぶの必須リストと効率暗記のコツ総まとめ
「暗記の量が見えないから不安」わが家もまさにここから始まりました。小学生の娘と計画を立てるとき、具体的に「何を覚えるのかが一覧で分かること」が安心につながると痛感しました。



本記事は、保護者目線で算数・国語・理科・社会の暗記すべき内容を網羅し、覚え方のコツまで一気にまとめます。ここで示す内容は一般的な出題頻度の高い暗記リストです。最新のテキスト・模試情報と併せてご活用ください。
なぜ暗記が必要なのか(まずは全体像)
得点の「土台」を素早く作るため
入試は思考力問題が増えていますが、基礎語句・公式の暗記が速いほど、考える時間が増えるのは間違いありません。暗記は「時間を生む投資」です。
ミス削減と自信形成につながる
覚えるべきものが反射で出る状態だと、計算・選択・穴埋めのケアレスミスが減り、模試での安定感が上がります。本人の自己効力感も上がりました。
家庭学習の計画が立てやすい
「何を・どの順に」やるかが見えると、1日15〜20分の「暗記タイム」を固定化できます。親の声かけも具体化しやすいです。
暗記の回し方(超要点だけ先取り)
「見える化ボード」と「今日の3枚」
科目別の暗記一覧ボード(A3)を壁に掲示。なかなか習慣化できない場合には、例えば、毎日「今日覚える3枚(カード)」だけ選ぶと負担が軽く、達成感が貯金になります。週末は5分テストすることで締めの復習も効果的と思います。
音読→復唱→書き出しの三段ブースター
耳(音読)→口(復唱)→手(書き出し)の順に3回転。特に理科用語や国語語彙は、声に出すほど定着が速いと感じました。なお、書き出しは時間がかかるので、高速回転させるには耳と口を中心とするのがよいですね。
1:3:1復習(当日→3日後→1週間後)
忘却曲線を踏まえ、同一セットを当日・3日後・1週間後に短時間で再テスト。正解でも1回は再確認するルールが効きます。
カード活用は「やり方」で差がつく
カードは自作でも市販でもOK。作り方・回し方のコツは別記事にまとめています。
教科別「暗記一覧」総リスト
算数|「定義・公式・定数・単位」を使える形で覚える
平方数・立方数/素数・約数・倍数の瞬時認識
2〜30までの平方数、2〜20の立方数、素数(2〜97)は暗記し、約数の数の出し方、最大公約数・最小公倍数は常連は覚えてしまい、それ以外も練習して反射で出るように。
割合・比・速さ・濃度の「型」と代表公式
基本ながら「くらべる量=もとにする量×割合」「道のり=速さ×時間」「食塩の重さ=食塩水×食塩の割合」は確実に。文章題の骨格等式は丸ごと暗記。歩合・百分率・小数の相互変換もカード化。
平面・立体の公式と「よく出る数値」
三角形・台形・ひし形・円の面積公式、柱体・錐体の表面積・体積。円周率は「3.14」「22/7」を場面で使い分けながら、九九のように「3.14の段」をまずは1~9まで暗記。立体切断・展開図は練習も丁寧に行いたいが、最終的には型名ごとに覚える。
単位・換算・規則性/場合の数の道具
長さ・面積・体積・時間・速さ・密度の換算。約分の近道(2,3,4,5,6,8,9,10の判定)、等差・等比的並び、表・樹形図の作り方を型→自力再現で固める。
国語|「漢字・語彙・文法・記述フォーム」を分けて覚える
配当漢字・同音異義語・送り仮名の原則
頻出漢字の読み書き、送り仮名(例:誤る/漏れる)の原則、同音異義語は例文つきで意味を暗記。自分の誤り集を回すのが効率的でした。
ことわざ・慣用句・四字熟語・外来語
「ことわざ・慣用句・四字熟語」は意味+用例で暗記し、同義・反対ペアで記憶を強化。カタカナ語は分野別(生活・IT・社会)に5語ずつ。特に重要なのは「和語」で、単語集に頼りすぎず、日頃の生活で1つずつ積み上げたいです。
品詞・文法・接続語/記述テンプレ
品詞判定・用言の活用・主述のねじれは短文で即答できるまで。接続語の機能(しかし/つまり/たとえば)を役割で暗記。記述は「結論→理由→具体例」のテンプレから入ると安定。
説明文・物語の頻出語と心情語
説明文は「要旨/対比/因果/抽象⇄具体」のシグナル語、物語は心情語(逡巡・葛藤・安堵 など)と原因語句の対応をカード化。耳→口→手の順で定着。
理科|「用語+数字+典型グラフ」を抱き合わせで覚える
生物:植物・動物・人体
花のつくり(がく・花弁・おしべ・めしべ)、受粉と受精、消化酵素(アミラーゼ等)と働き、循環・呼吸の名称。季節の生物は写真+出会う月で記憶。
地学:天体・気象・岩石
月齢と見え方、時刻・方位の関係、雲の種類・前線・等圧線の読み。火成岩の鉱物(石英・長石・黒雲母)と硬さ・粒の大きさの典型。
化学:気体・水溶液・状態変化
水素・酸素・二酸化炭素・アンモニアの発生法・集め方・性質。酸・アルカリと指示薬の色、溶解度曲線は形で記憶。融点・沸点など数値感覚も。
物理:光・音・電気・力
反射・屈折・焦点距離、音の三要素、直列/並列回路の法則、オームの法則、てこのつり合い(力×腕の長さ)、ばねは比例グラフとセット。
社会|「地理・歴史・公民・時事」を「セット回し」で覚える
地理:地形・産業・統計
超基本となる都道府県・県庁所在地・主要地形名は白地図で確実に。農産物・工業・観光はトップ3や特色を暗記。いつかは覚えることになる統計は最新傾向語(増加/減少/横ばい)も付記。
歴史:年号は「流れ」で
時代区分→出来事→人物→文化→遺産の順でカード化。年号は語呂+前後の因果で覚えると記述にも強い。
公民:制度名・用語・手続
三権分立・国会の立法手続・内閣の仕事・裁判の流れ、地方自治の二元代表制、選挙制度、憲法の三原則・人権の分類。組織図と条文風キーワードで長文穴埋めに強く。
時事:背景語まで押さえる
ニュース語は背景・利害関係・数値を一言メモにして、公民・地理とリンク。わが家は毎日のこども新聞を習慣化してもらい、直前期には複数の時事本で対策しました。
家庭での「運用術」をもう一歩だけ
今日の3枚→週末5分テスト→弱点カード再編
小さく始めて、必ず締める。 間違えたカードだけ残し、翌週の「今日の3枚」に再投入。弱点が目に見えるのが続く秘訣でした。
白紙再現で「本物の記憶」に
穴埋めだけで満点でも、白紙から書けるかで定着は別物。理科の図・社会の地図は自作ラフスケッチが最短でした。
ツールを正しく使う
再掲となりますが、カード運用の詳しい手順はこちらにまとめています。家庭での仕組み化に役立つはずです。
まとめ
暗記は「闇雲に量をこなすこと」ではなく、何を・どの順に・どの型で覚えるかの設計図づくりが先です。わが家は一覧→ミニ目標→テスト→見直しのサイクルにしてからムダが減り、娘の表情が柔らかくなりました。まずは本記事のリストを壁に貼る。ここから始めれば、今日の勉強が「見えるタスク」に変わります。
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