中学受験の「勉強法×ノート」活用術|すぐに実践できる学力アップの具体的手法
中学受験を意識し始めたとき、私はまず「何から手を付ければよいのか」に悩みました。参考書?塾?スケジュール?でも、もっと基本的な部分が抜け落ちていたのです。それが「ノート」の使い方でした。



ノートは単なる記録の道具ではありません。きちんとしたノートの取り方・使い方を知っているかどうかで、理解力・記憶力・整理力が大きく変わります。この記事では、娘の実体験をもとに、中学受験に向けた「ノートを活かす勉強法」を徹底解説していきます。
ノートは「勉強の土台」になる
ノートは記録のためではなく「思考の整理」のためにある
中学受験に向けた勉強は、情報量も内容も非常に多く、「頭の中だけで整理する」のは限界があります。ノートは、ただメモするためのものではなく、「考えながら書く」ことによって、思考を深めるツールです。
娘の場合も、ただ板書を書き写していた頃は、ほとんど記憶に残っていませんでした。けれど、授業中に「何を学んだのか」を自分の言葉で書きとめるようになってから、記憶の定着が明らかに違いました。
科目によってノートの目的は異なる
例えば算数なら「途中式と考え方」、国語なら「設問の意図と選択肢の分析」、理社なら「知識のつながりを図解で整理」など、科目の性質によってノートの活かし方は大きく異なります。
「すべてを一冊にまとめる」よりも、「目的別に分ける」ほうが整理しやすく、復習にも役立ちます。
ノートを整理することが目的になってはいけない
これは多くのご家庭で陥りがちな落とし穴ですが、「見た目をきれいにまとめる」ことに力を入れすぎると、本来の勉強の目的から逸れてしまいます。
娘も最初は色ペンで丁寧にまとめていましたが、「書いて満足して終わっていた」ので、あまり効果が出ませんでした。ノートは見返すため、考えるためにある。この本質を忘れないことが大切です。
ノートを活用する具体的な方法
授業用ノートと演習ノートを分ける
授業ノートは「理解の記録」、演習ノートは「実践と定着」を目的とします。授業で学んだことを整理し、演習でミスを分析・改善する。この2つを繰り返すことが、学力を確実に底上げしてくれます。
私たちはこれを徹底するために、科目ごとに複数ノートを用意しました。管理は大変ですが、明らかに内容の吸収率が変わってきたと感じました。
復習ノートを1冊用意し、ミスの原因を分析する
模試や日々の演習で間違えた問題を、復習ノートに集約していくと、本人の「弱点の傾向」が可視化されます。これは塾や家庭教師が把握するためにも有効ですが、何より本人が自覚を持つことで、改善スピードが上がるのです。
特に、算数では1問1枚、裏返せば解答がついている復習ノートを作成するようにしました。間違えたり、解けても時間がかかり過ぎたりの場合には、理解不十分として復習が必要と判断していました。
中学受験算数では、間違えた問題を集めて復習・分析する「復習ノート」「解き直しノート」が有効です。私の全記録をまとめ、魂を込めた記事「中学受験・算数の成績が劇的に変わる!本気で取り組む『解き直しノート』の全記録」(20,000字超)を、noteで公開しています。以下のリンクからアクセスできますので、よろしければご覧になっていただければ幸いです。
過去問ノートで傾向を把握・時間配分を意識
組分けテストにしろ志望校の過去問にしろ、「解く」だけでなく、「分析して、次にどう活かすか」が重要です。過去問ノートを作ることで、これまでの模試や学校ごとの出題傾向や頻出分野、時間配分の難しさなどが見えてきます。
ノートには、得点・かかった時間・ミスの種類・出題意図などを記録しておくと、本番に向けた戦略が立てやすくなります。
ノート作りで押さえたい重要ポイント
形式にこだわりすぎないこと
SNSなどで「理想的なノートの例」がたくさん出回っていますが、必ずしもそれを真似る必要はありません。大切なのは「見返したくなるノート」であること。
私たちも最初は形にこだわっていましたが、最終的には娘が自然に使いたくなるスタイルに落ち着きました。
色分けは最小限、目的を明確に
色を使いすぎると、逆に情報がぼやけてしまうこともあります。娘の場合、最終的に「赤=重要語句」「青=重要な説明」の2色に固定しました。それだけでも、ノートが圧倒的に見やすくなりました。なお、暗記のために、赤シートで消えるようにすることも大切で、以下のように深い検討をしました。
ノートは「作った後」が大事
どんなに丁寧に作っても、見返さなければ意味がありません。週末にノートを使ってミニテストを作ったり、自分で読み返してクイズにしたりすると、学習効果が飛躍的に高まります。
おすすめのノートの種類とサイズ
A4?B5?家庭の保管と携帯性のバランスで選ぶ
ノートのサイズ選びも意外と重要です。A4は広くて書きやすいですが、かさばりやすく、B5は持ち運びやすいけど情報が収まりにくいことも。娘は「たくさん書ける」を理由にA4を使うことにしていました。
方眼・罫線・無地…科目別で選ぶのもアリ
方眼ノートは図形問題や表を書くのに便利、罫線ノートは記述・国語向け、無地は図解や自由記述に向いているなど、用途に応じて分けて使うことも効果的です。
うちの場合、テストには方眼が用意されていないので、方眼に慣れすぎるのもよくないとは思いながらも、やはり娘が見やすく書くためのガイドとして方眼は有用であったため、最後まで方眼を使うことになりました。
ルーズリーフ or 綴じノート?目的と性格次第
ルーズリーフは差し替え自由で便利ですが、整理が苦手な子には不向きな場合も。それでも、あとから継ぎ足しや整理が容易であり、娘は最初から最後までルーズリーフを使っていました。整理しやすいように見えて、結局バラバラになってしまうということもよく聞きます。これは性格との相性が出るポイントだと思います。
まとめ
「ノートをどう使うか」で、学習の質は大きく変わります。中学受験は情報量も多く、進度も早いため、日々の記録と整理が学力の伸びに直結します。ポイントは、目的に応じてノートを分けること、そして「見返して活用すること」。
きれいにまとめることに満足するのではなく、ノートを通じて自分の理解度を可視化・分析・改善する。それが、成績アップへの近道だと私は考えます。
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