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英語と中学受験のすべて|「入試科目」と「先取り学習」をどう考えるか【小学生の保護者向け完全ガイド】

親の役割

親の役割

「英語って、中学受験でどこまで本気でやればいいんだろう?」

ここ数年、いちばん意見が分かれるテーマの1つがこの「英語と中学受験」です。中学入試の科目として英語を課す学校は確実に増えていますし、一方で受験科目にはないけれど「入学後を見据えて英語の先取りをしておきたい」という声もよく聞きます。

中学受験の疑問や悩み

 

「志望校に英語入試がない場合でも、小学生のうちから英語の先取りをしておくべきでしょうか?」
中学受験の疑問や悩み

 

「国算理社の受験勉強と英語学習を、無理なく両立させる方法はありますか?」
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「英語が得意な子どもの場合、英語を使った中学受験をどこまで本気で検討したほうがいいですか?」

ただ、どちらにしても時間は有限です。中学受験の基本は今でも「国語・算数・理科・社会」ですから、「英語をどこまで優先するか」で家庭ごとの方針が変わってきます。私自身も、娘が小学校高学年になった頃にだいぶ悩みました。「先取りにどれくらい時間をかけるのか」を決めるには、情報を整理しないとブレてしまうと感じました。

この記事では、

  • 受験科目としての英語(英語入試・英語型入試・加点制度など)
  • 受験科目にない場合の先取り英語(中学入学後を見据えた学習)

の両方を扱いながら、どのご家庭にも共通する「考え方の軸」をまとめます。途中で、帰国子女や海外在住のケースにも少し触れつつ、私自身の迷ったり割り切ったりした経験も交えて書いていきますね。


英語と中学受験の今:なぜここまで重要になったのか

英語入試を導入する中学が増えている背景

ここ10年ほどで、私立中学・国立中学の中には、従来の4科目に加えて「英語入試」「英語を含む選択入試」を導入する学校が増えました。小学校高学年で英語が教科化され成績がつくようになったことや、大学入試改革で4技能が重視されるようになったことが大きな背景といえます。「中学段階から英語力の高い子を受け入れたい」という中学校側のニーズもはっきりしてきています。

また、社会全体のグローバル化の流れもあり、「英語で学べるクラス」「海外大学進学も視野に入れたコース」を持つ中高一貫校も増えています。こうした学校では、入試の段階から英語力を一つの指標として見ることが自然な流れになってきているのだと思います。

「中学受験と英語」への保護者の本音

保護者の多くは、

  • 英語入試を真剣に検討している
  • まだ迷っていて情報収集中
  • 今は考えていないが、将来のことが不安

といった段階にいるのではないかと思います。私自身もまさにこのタイプで、最初は「うちは4科目でいいかな」と思っていたのですが、英語入試の学校一覧や英検の加点制度などを知るうちに、気になってしまうんですよね。

ただ、実際に調べてみると、

  • 英語が必須科目の学校
  • 国語・算数+英語などの選択制の学校
  • 英検など資格で加点・免除がある学校

など、制度は学校ごとにかなり違います。「なんとなく英語が大事だからやっておく」だと、かえってブレやすいので、まずは全体像を知って、家庭方針を決めることが大事だと感じました。

小学生の英語教育の変化と中学受験への影響

小学校で英語が必修化されたことで、「英語を全く触ったことがないまま中学に入る」子はかなり減ってきました。その一方で、学校ごと・先生ごとの力の入れ方の差も大きく、

  • すでに簡単な文章が読める子
  • 単語は耳慣れているが読み書きはこれからの子
  • ゲーム的な活動が中心で、体系的な学習はまだの子

など、同じ学年でもレベルの差が出ています。中学受験の世界では、こうした英語の「ばらつき」をどう扱うかが、今後ますます大きなテーマになっていくのだろうと思います。


受験科目としての英語:メリット・デメリットと向いているタイプ

英語を科目に加えるメリット

英語を受験科目として選ぶいちばんのメリットは、「得意を生かしやすい」ことだと思います。もともと英語が好きだったり、英会話を長く習っていたり、帰国子女だったりするお子さんにとっては、英語入試は大きなチャンスになります。

また、英語を入試に使うことで、

  • 4科目から3科目に減らせる
  • 国語・算数+英語にして、理社の負担を軽くできる

といった形で、学習負担や精神的プレッシャーが軽くなるケースもあるようです。英語力がしっかりあれば、入学後も得意科目としてリードしやすく、中には「上位クラススタート」「グローバルクラスへの配属」など、進路選択の幅が広がる学校もあるようです。

英語入試のデメリットと注意したいポイント

一方で、英語を入試に使うにはそれなりのリスクもあります。多くの学校では、英検準2級〜2級前後を目安とした英語力を求めていることが多く、これは小学生にとって決して軽い負担ではありません。

さらに、

  • 学校ごとに出題形式やレベルがかなり違う
  • 単語・文法だけでなく、リスニングや英作文、面接まで出る場合がある
  • 年度によって難易度や配点が大きく変わることもある

といった点も、保護者側から見ると不安材料です。「英語に時間をかけすぎて、国算理社が手薄になる」というのは、実際によくあるパターンだと言われています。

長女は適性があったのか、スムーズに英語学習が進みました。小2に上がる直前に公文英語を始め、小3で英検3級、小4で英検準2級、小5で英検2級と流れるように取得していきました。

当時は、子どもだから吸収が早いのだろうと思っていましたが、次女は全く異なりました。興味もあまりないようで学習もはかどらず、小3で早々に英語学習を止めました。英検も受けていませんが、3級を受けて受かるか落ちるか・・・というところだと思います。

そうかと思えば、三女は長女よりも速いペース。おそらくは長女と同じかそれ以上に英語学習を小学校のうちに進めることができるでしょう。

英語受験が向いている子・向いていない子

英語入試が向いているのは、例えばこんなお子さんだと感じます。

  • 英語の音に抵抗がなく、聞くこと・話すことが好き
  • 語彙や文法をコツコツ積み上げる勉強にもある程度耐えられる
  • 「国算4科型」より、英語を含めた3科型のほうがトータルで戦いやすい

逆に、

  • 国語の読解や算数がまだ不安定
  • 英語の学習環境が整っていない
  • 英語がそこまで好きではなく、「必要だからやっている」状態

という場合、無理に英語入試に乗せるより、まずは4科目の土台を固めたほうが安心かなと思います。私の場合も、娘の性格を考えた結果、「英語入試は選択肢として頭には置きつつ、基本は4科目で考えよう」という方針に落ち着きました。

英検など資格の位置づけをどう捉えるか

英検などの外部資格は、

  • 出願条件を満たす
  • 点数に加点される
  • 一部の試験を免除される

といった形で活用されることが増えています。
ただし、「英検〇級がある=必ず有利」ではないのが難しいところです。学校によって扱いが違いますし、英検対策に偏りすぎると、「英検は取れたけれど入試問題には対応できない」ということも起きます。

資格はあくまで「英語力を測る一つの目安」として捉え、志望校の募集要項をしっかり確認したうえで、必要なら狙っていく、くらいが現実的だと感じます。

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中学受験の国語で苦戦するお子さんは、実は「センス」ではなく「読む手順」を知らないだけです。授業だけでは身につかない読解の基礎を、家庭でどう支えればよいか――その具体的な方法をまとめた記事「親が変える。才能ではなく手順で伸ばす中学受験・国語の読解力」をnoteで公開しました。家庭での国語学習を変えたい方は、ぜひご覧ください。


志望校選びと英語入試:どこまで本気で考えるか

英語入試を実施する中学のタイプ

英語入試を行っている学校は、ざっくり分けると、

  • 国際系・グローバル教育に力を入れている学校
  • 帰国子女の受け入れ枠が大きい学校
  • 難関校の新しいチャレンジ(英語1教科入試など)

といったタイプがあります。中には、「一般の4科入試とは別に、英語を含む入試枠を設けている」学校もあります。その場合、偏差値表示が別だったり、合格者層も違ったりするので、資料や説明会での確認が欠かせません。

英語加点・免除・選択制など制度の違い

「英語と中学受験」で情報を見ていると、

  • 英語入試
  • 英語加点
  • 英語資格による免除・優遇

が混ざって書かれていることも多いですが、これは制度としては別物です。例えば、

  • 英語入試:入試科目として英語が出題される
  • 加点:英検〇級で合計点に数点プラス
  • 免除:英検などで英語科目そのものが免除される

など、合否に与える影響の大きさも違います。「うちの子にとって、どの制度が現実的か」を見極めることが大切だと感じます。

御三家・難関校の英語入試へのスタンス

最近は「御三家+英語」「難関校+英語入試」という話題もよく目にします。実際に、一部の難関中学が英語入試や英語型入試を導入し始めていますが、まだ枠はごく一部で、メインは依然として国算理社の4科型です。

個人的には、難関校志望の場合は、

  • まず4科の基礎・応用をしっかり固める
  • そのうえで、英語を「プラスアルファの武器」として考える

という順番のほうが、結果的に安全だと思っています。「英語をやっている子だけが有利」というより、すでに総合力の高い受験生が、さらに英語という武器を持っている、という世界観に近いと感じます。

帰国子女・海外在住家庭の場合

帰国子女や海外在住のご家庭にとっては、「英語と中学受験」はまた少し違った意味を持つのでしょう。英語力が強みになる一方で、

  • 帰国子女枠の有無
  • 英語での作文・面接のレベル
  • そもそもどの地域から受験できるか

など、情報の整理がより複雑になりやすいからです。

帰国枠や英語入試を含めた全体像については、
帰国子女の中学受験を完全ガイド|条件・日程・科目・おすすめ校と準備チェックリスト | 受験経験ゼロ!それでも娘の中学受験を本気で応援する日記
https://chugakujuken-zero-ouen.pal-fp.com/parent-role/kikokushijo-chugakujuken-guide/

海外在住での塾や通信教育との付き合い方は、
海外在住でも中学受験はできる?「塾」と「通信教育」完全ガイド | 受験経験ゼロ!それでも娘の中学受験を本気で応援する日記
https://chugakujuken-zero-ouen.pal-fp.com/academy/juku-overseas-chugakujuken/

などもあわせて見ると、「英語をどう活かしながら中学受験を組み立てるか」のイメージが持ちやすくなると思います。


受験科目にない場合の「英語先取り」をどうするか

先取り学習のメリット

志望校に英語入試がなく、受験科目は国算理社のみというご家庭でも、「中学入学後に備えて英語の先取りをしておきたい」というケースは多いと思います。我が家も、なんとなくで始めた長女の公文英語でしたが、結果的にこれにあたります。先取りには、

  • 中学の英語授業になじみやすく、苦手意識が生まれにくい
  • 定期テストや内申点で余裕を持ちやすい
  • 高校・大学受験に向けて、早めに英語の基礎を固められる

といったメリットがあります。特に中高一貫校では進度が速い学校も多く、「最初からついていける」という安心感は大きなものです。長女はその後、中1で英検準1級を取得しており、大学受験に向けても心の余裕ができており、「勉強!」という感じでもなく、興味のある英語の読み物や動画を見ながらのんびり英語に触れ続けているようです。

先取りの落とし穴とやめ時の難しさ

一方で、英語の先取りには注意点もあります。

  • 先取りだけ進めて、基礎があいまいなままになってしまう
  • 学校の授業とのズレ・重複で退屈し、モチベーションが下がる
  • 途中でやめると、「結局、学校の授業で追いつかれるだけ」になる

など、続け方を間違えると「時間をかけたのにあまり身についていない」ということも起こり得ます。

私の場合も、娘は小5で公文をやめ、新小6のタイミングで英検2級を取得したときに英語学習をやめました。ただし、単語力は惜しいと考え、受験直前まで維持のための短時間学習をお願いしていました。そして、中学受験が終わった2月と3月で文法の総復習を行いました。

いずれにしても、「どこまで続けるか」「一旦やめるのか」をかなり迷ったということです。「英語は細く長く続ける」「中断するなら理由を本人にきちんと説明する」ことを意識しました。

受験勉強との優先順位のつけ方

受験科目に英語がない場合、中学受験の合否だけを考えるなら、英語は完全に「プラスアルファ」です。ですから、

  • 小4〜小5前半:英語は週数回・短時間で維持
  • 小5後半〜小6:志望校によっては一時的に英語を縮小し、4科目を優先
  • 受験終了後:中学入学までの期間で、集中的に英語を再開

といったメリハリをつける家庭も少なくないようです。

「英語も完璧、4科目も完璧」を目指すと、お子さんも保護者も持たないことがあります。どこかのタイミングで、「今はいったん4科に集中しよう」「合格したら英語を頑張ろう」と割り切る選択肢も、十分ありだと思います。

我が家の「英語は細く長く」のスタイル(体験談)

我が家では、「英語入試は使わない前提」で中学受験をしましたし、していきます。その代わり、

  • 低学年〜小3:楽しくインプット中心(公文など)
  • 小4~小5:子どもの適正やモチベーションに合わせて、維持・縮小・停止を検討
  • 小6:一度英語をストップし、受験に集中
  • 合格後:入学までの数ヶ月で、文法と単語をゆっくり復習

という形にしましたし、していきます。受験科目ではなかったですが、「英語を完全にゼロにしない」ことだけは意識していた感じです。

結果として、長女の場合は中学入学後の英語の授業にはわりとスムーズに入れたので、個人的には「このくらいのバランスで良かった」と思っています。


まとめ

中学受験における「英語」の位置づけは、ここ数年で大きく変わりつつある途中だと感じます。英語入試を実施する学校は増え、英検など外部資格を評価する学校も増えていますが、同時に、受験科目が国算理社だけの学校もまだまだ多数派です。その中で、各家庭が「うちにとっての英語の優先順位」を決める必要があります。

大事なのは、

  • 受験科目としての英語を使うのか
  • 受験とは切り離した先取り英語にするのか
  • どのタイミングで、どのくらいの時間をかけるのか

を、志望校やお子さんの性格・得意不得意と合わせて考えることだと思います。英語は中学受験だけでなく、その先の高校・大学・社会人になってからもつき合っていく科目です。だからこそ、「今は何を優先し、どこで英語にギアを入れるか」を親子で話し合っておけると、後でブレにくくなると感じます。

私自身は、「英語は長い目で見て必要だけれど、今は受験で使うかどうかをまず決める」「使わないなら、細く長く・無理なく続ける」の2本立てで考えるようにしました。この記事が、「英語と中学受験」で悩んでいるご家庭が、それぞれの答えを見つける小さなヒントになればうれしいです。

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Posted by ぜろパパ