帰国子女の中学受験を完全ガイド|条件・日程・科目・おすすめ校と準備チェックリスト

親の役割

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海外生活を経て日本に戻るタイミングで「中学受験」をどうするか。「帰国子女入試」は一般入試と違う点が多く、出願資格・試験時期・科目・評価ポイントまで学校ごとに幅があります。

中学受験の疑問や悩み

 

「帰国子女として扱われる条件はどこまでが目安で、わが家は受験資格に当てはまりますでしょうか?」
中学受験の疑問や悩み

 

「試験時期が早いと聞きますが、いつから何を準備すれば間に合いますでしょうか?」
中学受験の疑問や悩み

 

「国算・英語・面接など方式がさまざまな中で、わが子に合う受験型はどれだと考えるべきでしょうか?」

私も海外駐在を経験し、当時の娘は幼児だったのですが、興味があったこともあり「もし小学生のときに駐在になっていたら?」と考えて、今回、改めて徹底的に調べました。結果として感じたのは、早めの情報収集と家庭の方針決めが何より効くということです。

帰国子女入試の基本をまず把握する

誰が対象になる?「帰国子女」の条件

多くの学校で「海外在住年数(例:1年以上)」および「帰国後から受験までの年数(例:2年以内)」などの受験資格が定められています。これは学校ごとに異なるため、必ず募集要項で確認が必要です。

試験時期は早い—秋〜冬に前倒しが一般的

一般入試より早い11月〜1月に設定されることが多く、出願は10月〜12月が主流のようです。日程が前倒しになる分、準備も夏前から逆算が必要になります。

科目と方式が多様で、理社免除や英語重視のケースも

「国語・算数」を軸に、英語・面接・作文(エッセイ含む)を組み合わせる方式が多数。学校によっては理科・社会の免除英検等の加点・免除もあります。「国算型」「国算英型」「英語型」「面接のみ」など形式が幅広い点が最大の特徴です。

何が評価される?学力だけでなく経験も

日本語運用力・算数の基礎力・英語力・コミュニケーション力が重視され、異文化理解や現地校での経験、論理的思考もプラスに働きます。帰国子女ならではの強みを語れる準備が大切です。

このあたりは、入試の点数でほぼ決まる一般的な私立中学校の受験と大きく異なる部分であり、結果が読み切れないポイントの1つになるなと思いました。


帰国子女枠のある代表的な学校(特徴つき)

※実際に体験したことのない私が、ざっと確認したものです。詳細条件・日程・方式など以下の情報については、年度で変わることもありますし、精度の保証はいたしかねます。公式の募集要項を必ず確認してください。

  • 広尾学園(共学・東京)IBプログラムを展開。英語や探究色の強い出題を行う年度がある。
  • 海城(男子・東京)帰国生専用入試枠を設置。算数・国語の思考力を重視する設計。
  • 品川女子学院(女子・東京)英語型の試験設定があり、理社免除ケースも。
  • 昭和女子大学附属昭和(女子・東京)面接重視で海外経験を丁寧に評価。
  • 東京都市大学附属(男子・東京)複数入試方式で受け皿が広い。
  • 聖光学院(男子・神奈川)英語力・海外経験を評価する設計。
  • 佼成学園女子(女子・東京)面接重視海外在住歴を丁寧に扱う。
  • 文京学院大学女子(女子・東京)オンライン受験可の年度あり、英語重視

ほかにも共学校/男子校/女子校それぞれに帰国生枠は多数存在します。学校間の「方式差」が大きいので、第一志望の型(国算型か英語型か…)を決めたうえで併願設計を考えるとぶれないと考えられます。


準備スケジュールと学習設計

1. 年間逆算—夏前に「書類・形式・併願」を固める

帰国生は出願・試験が前倒しなので、夏前から必要書類(在学証明・在住歴証明・英語資格など)と受験形式を固めます。過去問と公式案内で形式を把握し、面接練習は家庭でもロールプレイを。

2. 科目戦略—「国算の底力+英語の証明」で勝ち筋を作る

国語の記述力算数の思考の骨格はどの方式でも生きます。英語は資格(英検・TOEFL iBT等)が武器になる学校も多いので、加点・免除の条件を早期に確認しましょう。

3. 面接・エッセイ—経験を「言語化」する練習

現地校での学び・異文化体験・挑戦と学び直しを、具体→抽象→志望理由の順で語る設計に。日本語での論理的表現英語での要約力の両輪を意識します。評価観点はコミュニケーション力と論理性

4. 帰国後のフォロー「日本語の地力」を再整備

帰国後は学校によって帰国生向けプログラム(日本語支援や海外文化交流)が用意される場合があります。入学後のつまずき防止のため、語彙・漢字・読解の基礎を日々回す仕組みを整えましょう。


海外在住中の学習手段(塾・通信教育)の活用

オンライン塾の使い分け

時差対応や模試の自宅受験、進路相談まで含む海外対応塾が増えています。四谷大塚系のネット受講や、個別指導型のサービスは場所を選ばず日本基準で準備できます。治安・送迎の不安がないのもメリット。

通信教育で「日本語と算数の基礎」を日々回す

紙・タブレットいずれでも添削・模試連動がある教材を選ぶと進度管理がしやすいです。海外発送や手数料の条件はサービスごとに違うので、費用とサポート範囲をセットで比較しましょう。

私だったらどうしたか?

私が駐在した時期は、長女が幼児期であり全く受験期ではありませんでしたが、もし娘が小学生だったら「国算の日本語思考」を通信教育で日次回転し、英語は現地+資格で証明、オンライン面接練習は秋から週1で…となるでしょうか。

時差は課題ですが、録画視聴+週末まとめ学習で解決できると思っています。最近は進学くらぶをよく調べたり、早稲アカ時代に予習ナビなどのクオリティも体験しているので、進学くらぶを選びたいところと思います(もっとも、ここは家庭の生活リズム次第ですね)。

なお、海外在住の具体的な学習手段や注意点は、同サイトの以下の記事で詳しく整理しています。あわせてご覧ください。


よくある落とし穴と回避策

「資格・証明書」を直前に集めて詰む

在学証明、在住歴証明、英語資格のスコア証明現地での手続きが必要な場合もあるようです。となると、夏前のToDo化が安全です。

形式研究が浅く、得点設計が合わない

学校ごとに方式が大きく違うので、過去問+公式案内で「配点」「回答時間」「記述量」を把握。面接の想定問答集を家庭で回すとブレないと思われます。

帰国直後の「日本語の壁」

日本に住んでいればこうするだろうという、漢字・語彙・長文読解の毎日の小分け練習が効くでしょう日本語の学習ログを可視化して、面接でも学びの継続を語れるようにしておくと評価につながりやすいです。


まとめ

「帰国子女入試」は、子どもの経験を評価に結びつけやすいチャンスと考えられています。受験資格の条件早い試験時期多様な科目・方式評価ポイントを理解し、第一志望の型に合わせて逆算準備を進めるのがよさそうです。

海外在住中はオンライン塾や通信教育で日本語と算数の地力を保ち、英語は実力+資格で武器化。帰国後は日本語の再整備面接・エッセイの言語化で仕上げる。家庭の方針生活リズムに沿った計画が、最短で合格力に変わると私は思います。

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Posted by ぜろパパ