早稲田アカデミーの小4トップレベル模試とは?難易度は?対策は?特待は?
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大手塾は、各塾で外部生を受け入れる模試を開催していますが、早稲田アカデミーは、小学4年生を対象に、トップレベル模試を開催しています。
このブログ記事では、このような疑問についてお答えいたします。
なお、娘も実際に早稲アカの小4トップレベル模試を8月と12月の両方とも受けていまして、それぞれ以下にまとめています。
トップレベル模試とは?
トップレベル模試は、小4にも関わらず2科目の試験となっています。
小4であれば普通は4教科ですので、意外と思われる方も多いのではないでしょうか?
しかし、小学4年生の理科と社会といえば、知識で解く問題が多いです。
知っていれば解けてしまう問題では、その子の本当の学力を評価するのが難しいかもしれません。
そこで、到達度を測るテストと異なり、思考力や分析力を要求される問題が用意されました。
「かしこい子」が競い合うための、まさに「トップレベル」の母集団が受験するテスト。
それが「トップレベル模試」である、というのが早稲田アカデミーの狙いとなっています。
トップレベル模試の受験者数・受験者層と平均点は?
コロナ禍で変動があるようですが、概ね、毎回約1,000人程度の受験者となるようです。
娘が受験した年は、8月も12月も約800人でした。
数字だけ見るとかなり少なく感じるのではないでしょうか?
しかしながら、この約1,000人は、まず間違いなく精鋭ぞろいです。
トップレベル模試で有名なのが、平均点の低さです。
早稲アカは、中学受験を志す子どもたちの上位層5%とか10%をターゲットにしたテストとしているようで、平均点は算数も国語も40点となるように作成していると説明会で言っていました。
ところが、私が調べたかぎりでは、2科目200点満点なのに、毎年毎年、ざっくりと1教科ではなく2教科の合計平均点が、だいたいいつも60点前後という難問ばかりとなっています。
ちなみに、娘が受験した8月の小4トップレベル模試の算数の平均点は14点でした。
この回はやや極端だったようですが、とても低い平均点が代名詞な模試と聞けば、普通は裸足で逃げ出します。
ところが、これら約800人の受験者たちは、それを知った上で、わざわざ貴重な休みを割いてまで、なおも挑戦しようとする子たちばかりです。
多少なりとも算数や国語に自信がある子たちが集まっていることが容易に想像できますね。
早稲アカも、むしろ、そのような難問をゲームのように楽しめる子どもたちを見つけたいと考えているようです。
親としても、我が子にそのような素養があるかどうかを見たいわけで、気づきを得られるかもしれないテストと言えるかもしれません。
なお、記事の後半では、娘が受けたトップレベル模試の大問ごとの平均点も紹介していますので、よろしければご覧になっていただければと思います。
トップレベル模試のスケジュール、会場、費用は?
毎年、夏休みの最後の方である8月と、2学期終わり頃の冬休み前12月に実施されています。
別日に受験することはできず、また、会場に行って受験する必要があります。
時間は算数と国語で各50分ずつで、配点は各100点となっています。
四谷大塚や早稲田アカデミーに通っている場合、4年生の組分けテストがどちらも40分ずつですので、長いと感じるかもしれませんね。
ところが、実際には激ムズ問題ばかりが並んでおりますので、時間はまず間違いなく足りなくなります。
算数で最後の大問と同じかそれ以上の問題が5つ並んでいると思えばイメージがわくかもしれません。
会場は、いくつかある中から選ぶことができます。
年や夏冬で変わるかもしれませんが、日本橋、市ヶ谷、秋葉原、新宿、渋谷、横浜などが会場となります。
また、男子のみの会場や女子のみの会場も用意されています。
男子校と女子校の実際の入試の雰囲気を感じられますし、最寄りではない会場を選ぶ方も少なくないようです。
費用は無料です。
お金的には安心して受けられますね。
気にするとすれば、むしろ時間ではないかと思います。
8月は夏休み中なので、比較的余裕を持って受けられる子が多いと思いますが、12月は冬休みを控えた12月の中旬に受験します。
すると、早稲田アカデミー生・四谷大塚生の場合は、冬休み前のカリキュラムテスト・週テストや組分けテストの時期です。
娘の場合、12月の小4トップレベル模試は、カリテの翌日、組分けテストまであと1週間の時期でした。。。
トップレベル模試はどうやって申込みするの?
早稲田アカデミーの模試は、公式HPから簡単に申し込むことができます。
小4でフィルターをかけると、テストの数が絞られ、見つけやすくなります。
あとは、必要事項を記入していって、会場を選ぶだけです。
前述しましたが、人気の場所は申込みが集まると会場が選べなくなってしまうようですので、早めに申し込んだほうが良さそうです。
トップレベル模試の内容は?平均点は?
平均点
回 | 受験者数 | 国語平均点 | 算数平均点 | 2教科平均点 |
8月 | 793 | 26.3 | 14.2 | 40.5 |
12月 | 840 | 22.9 | 37.5 | 60.4 |
娘がトップレベル模試を受けた年の平均点は上記のとおりでした。
8月も12月も、説明会では早稲アカの先生が、「平均点は各教科40点となるように難易度設定しています」と言っていました。
しかしながら、上の表を見ると、8月と12月ではかなり差があります。
子どもたちが成長したのかもしれないし、8月の平均点があまりに低くて、12月は少し調整したのかもしれないです。
いずれにしても、早稲田アカデミーの言う各教科40点、合計80点がとれれば、かなりの上位となることは間違いありません。
なお、いずれの教科も(特に算数)とても正規分布しているとはいえない成績分布となっています。
具体的には、平均点が低く、一方で、取る人はごく一部ながらも高得点をとってくるため、歪度が大きい右側にすそが長い分布となります。
そのため、偏差値の考え方が困難になりますので、純粋に素点と順位で成績を考えるのが良いかと思います。
算数の内容
8月は以下のような問題群と平均点でした。
小問集合:28点(平均点:6.1点)
規則性:21点(平均点:2.3点)
条件整理:22点(平均点:1.7点)
平面図形:29点(平均点:4.1点)
12月は以下のような問題群と平均点でした。
小問集合:24点(平均点:11.9点)
規則性(数列):24点(平均点:9.6点)
立体図形:24点(平均点:4.2点)
数の性質(倍数):28点(平均点:11.8点)
普通、難しい模試では、「ミスなく取れるところを確実に取る」のが鉄則とは思いますが、それすら難しそうなことがよくわかる内容となっていることが読み取れるかと思います。
そして、規則性と図形は何かしら出題される予感がしますね。
難関校の出題分野を参考にして作問しているということで、説明会では筑駒や開成を例に挙げていました。
国語
8月は以下のような問題群と平均点でした。
漢字:10点(平均点:4.9点)
言語知識:10点(平均点:2.9点)
論説文:32点(平均点:9.8点)
物語文:48点(平均点:8.7点)
12月は以下のような問題群と平均点でした。
漢字:10点(平均点:4.5点)
物語文:50点(平均点:10.0点)(うち、5点は語彙)
論説文:40点(平均点:8.4点)
注目すべきは漢字と思います。
説明会でも話がありましたが、これらの漢字は、子供たちがトップレベル模試受験時点で習ったことのある漢字ばかりです。
夏の場合、具体的には、1年生から3年生までに習う漢字のみとのことでした。
約1,000人の精鋭といえる子どもたちが約半分しか取れない漢字。
これは、漢字のテストというよりも、語彙のテストと思ったほうが良いかもしれません。
漢字でこれです。
読解も、かなり難しくなっていることがご想像いただけるのではないかと思います。
記述ばかりというわけではないですが、最難関問題集をイメージするのがよいかもしれません。
5年生(上)の最難関問題集を何回分か抽出して文字数を測ってみたとき、だいたい4,000字でした。
娘が受けたとき、文字数の多い物語文で約4,000字との説明でしたので、経験したことのないほど極悪な長文を読ませるということではありません。
ただ、最難関問題集は基本的に記述だけですし、選択問題は予習シリーズテキストの発展問題よりも難しいように感じました。
そして、トップレベル模試の多くを占める記述問題の採点もかなり厳しい印象です。
トップレベル模試を受験するにあたっての対策は?
結論としては、付け焼き刃でどうにかできる模試ではなく、学力としての対策はほぼ不可能かと思います。
あえて対策したいということであれば、受験1か月前から慌てて対策するとかではなく、算数においても国語においても、日頃から、継続的に、思考力や応用力を問われる問題に挑戦することかと思います。
となると、できることは、「メンタル」面での受験前の声がけをして、子供に受験にあたっての心構えをさせることだと思います。
受験をお考えのお子さまは学力に自信がある子たちです。
学校のテストを受ければ90点100点が当たり前で、塾のテストでは8割9割とって当たり前かもしれませんね。
そんな子たちが、大問1からつまづきます。
飛ばそうと思って大問2を解こうとしても、やはり、手が動きません。
テストでこのような経験をした子はほとんどおらず、初めての経験となると思います。
それでも、お子さまは冷静でいられるでしょうか?
取り組むべき問題を慎重に判断し、ミスなく着実に点数を重ねる事ができるでしょうか?
限られた時間の中でパニックを起こしてそこから立ち直るのは、小学4年生には難しいと思います。
このようなことがないよう、親としてはこのようなケース、つまり、いつもと違って、手も足もでない可能性があるかもしれないことを事前に子供に伝え、パニックだけは防ぎたいところです。
ちなみに、過去問は通常は手に入らないです。
知人で受けたことがある人にもらうとか、メルカリで買うとかすればできなくはないですね。
しかしながら、心構えだけなら親がある程度伝えることはできますし、特待狙いなら組分けテストの方がまだ狙いやすいのではないかなと思いますので、とてもおすすめできません。
同時に行われる説明会はどんな感じ?
各校舎の説明会や保護者会の雰囲気とは全く異なります。
受験生が精鋭の子どもたちですから、親は御三家をはじめとした難関校を意識していると考えられます。
そのためか、各校舎がいろいろな成績帯を意識しながらまんべんなく話すのに対し、サピックスへの意識むき出しな印象を受ける説明会となっていました。
これが私の説明会後の一番の印象です。
早稲アカ生の親の中には、サピックスではなくあえて早稲アカを選んでいるかたもいるわけですし、「そんなに意識しなくても・・・」という感想を持つ方が少なくないような気がします。
ともかく、正直、勧誘としてプラスに働いているのかマイナスに働いているのかよくわかりませんが、「打倒サピックス」なのはよくわかりました。
聞くだけなら、それなりに楽しめましたよ。
もちろん、サピックスのはなし抜きで、参考になる話も多かったです。
娘が受験した夏のトップレベル模試の結果の記事で、説明会について記していますので、よろしければ御覧ください。
トップレベル模試の特待生の基準(ボーダー)は?
トップレベル模試の成績優秀者には特待認定があります。
8月のトップレベル模試の場合、9月から翌年1月の間、つまり後期について、A特待であれば授業料が無料、B特待であれば授業料が半額となります。なお、冬期講習はA特待でもB特待でもどちらも半額となります。
12月のトップレベル模試の場合、新学年2月から翌年7月の間、つまり前期について、A特待であれば授業料が無料、B特待であれば授業料が半額となります。なお、春期講習はA特待でもB特待でもどちらも半額となります。
調べた限りだと、回によって特待生の資格を得られる人数は異なる印象ですが、私なりの特待の基準については、推測も含みますが、受験者数も考慮して、
A特待:5位以内
B特待:10位以内
ではないかと考えています。
12月の小4トップレベル模試では、娘は20位以内でしたが特待の連絡が来ませんでした。
ちなみに、8月は1けたからだいぶ遠い2けたでした。
ただ、普通、特待の連絡は早稲田アカデミー生であれば所属校舎から来るというのが引っかかっています。
このとき、別の試験で娘は5年生前期のA特待が決まっていましたので、校舎からすると連絡する必要がなかったと判断された可能性があります。
そうすると、受験者数が約1,000人であることを考えると少し多すぎる気がしますが、
A特待:5位以内
B特待:20位以内
かもしれません。
いずれにしても、この、範囲もなく、かつ、難しすぎるくらいの小4トップレベル模試では、とれる対策もほとんどなく、この順位を取るのはかなりの至難のわざです。
特待を狙うのであれば、これもまた条件としては厳しいですが、全国統一小学生テストか組分けテストを狙う方が、まだマシと言わざるを得ないところです。。。
終わりに
説明会の話で、とても印象に残っている言葉があります。
各塾で定期的に受けるようなテストは、「定着度」や「学習姿勢」を測るものであり、その結果に対する評価としては「よく知っているね!」というもの。
一方、今回のトップレベル模試では、「未来のリーダーに相応しいか」、頑張っているかどうかではなく「賢いか」、そして、「論理的思考力や問題解決能力」を見るものであり、その結果に対する評価としては「頭いいね!」というもの。
トップレベル模試は、普段受けているテストとは全く別物と考えた方がいいです。
子供がどんな結果になっても、親はそれを受け入れ、子供が落ち込まないようサポートし、さらには、「では、次はどうするか?」を考えてあげたいものです。
みなさまの参考になれば幸いです。
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娘が受けた2回の小4トップレベル模試については、より具体的な部分の説明をしています。
以下のページでは、同じ早稲田アカデミーの模試である、低学年向けのチャレンジテスト・冬期学力診断テストについて総合的に説明させていただいております。