サピックスで御三家合格率100%な人数は?番狂わせは起きる?

2022年9月25日塾選び,情報

塾選び

これまでの概要

これまでに、入試報告資料から、サピックスの合格者数ではなく、受験者数、合格率を推定してきました。特にサピックス以外の塾に通っている場合に気になるところだったと思います。

まずは、それらの、あまり他の方がやられていなそうな分析についての、これまでの記事のご紹介です。

毎年あたりまえのように圧倒的な合格者数を叩き出していて、中学受験塾は1強とか一択とも言われているSAPIX。きっとサピックスの合格率は他塾に比べて圧倒的に高いはずです。そこで、ImageJを使った画像解析の手法で、2022年のSAPIXの合格率を無理やり推定してみました。というのが、上記の記事となります。

続編として、2022年だけでなく、2021年と2020年も解析して計算してみました。全受験者数に対する全合格者数である、いわば全体合格率(?)と、サピックスの合格率を比較しています。

今日は、そのさらに続編です。

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今回の試み

その、(最難関校を目指すなら)中学受験塾を選ぶなら一択とも言われているSAPIX。きっと、サピックスでのそれぞれの中学校の合格者の分布の上位層は、「まず間違いなく合格できる!」と確信を持って受験していったのでしょう。

最上位層というと「毎日毎日机に向かって、ご飯や寝る以外は全部勉強!」を連想しがちな気がしますが、それとは程遠く、実は「心も体も余裕をもった勉強」ができているのかもしれません。

「そんなまず間違いなく合格できるという人が、サピックスにはどれだけいるのか?」

それを調べてみようというのが今回の試みです。

サピックスに限らず、四谷大塚も日能研も、どの塾も、20%偏差値、50%偏差値、80%偏差値あたりの数値を出してきています。「まず間違いなく合格できる!」と確信を持てるのは、合格率80%どころか合格率100%な人たちでしょう。あくまで回顧的な分析になりますが、この合格率100%を出してしまおうということになります。

使うのは、お馴染み、合格力判定サピックスオープンにおける合格者・不合格者の分布を示したグラフです。再掲ですが、グラフのイメージとして、エクセルで適当に数値を入力して作成したグラフを以下に示します。

サピックス2022年度版合格力判定資料の学校別合格不合格分布イメージ図
サピックス2022年度版合格力判定資料の学校別合格不合格分布イメージ図(クリックで拡大します)

基本的な考え方は過去記事をご参照いただくとして、今回は合格率100%な人たちの割合や人数を推定したいので、以下の部分を使います。

合格率100%イメージ図
合格率100%な人たちイメージ図(クリックで拡大します)

不合格率が立ち上がっていない部分の最低偏差値を特定し、合格者分布の折れ線グラフと横軸の垂線で結び、それよりも右側の範囲を合格率100%な人たちとみなします。つまり、小さくて見にくいですが、図では灰色の部分を合格率100%な人たちと考えることにします。

途中までは過去記事と同様で、合格者はサピックスのホームページで公開されていますので、面積比で比例計算すれば、不合格者数を推定できそうです。不合格者数を推定できるのであれば、総受験者数も推定できます。総受験者数が推定できるなら、合格率100%な人たちの割合や人数も推定することができます。

なお、画像解析ソフトはいつものImageJを用いました。グラフを目視で追って、領域を選択し、ImageJに解析させます。

合格率100%な人たちの結果と考察

まず、画像解析の結果です。すべて面積を示しています。

2022 2021 2020
合格 不合格 100% 合格 不合格 100% 合格 不合格 100%
筑駒 114,213 174,579 0 89,325 200,608 3,073 85,871 192,960 0
開成 212,989 169,731 4,606 195,849 181,261 2,938 200,485 177,742 2,473
麻布 188,024 182,658 6,451 216,969 162,108 8,808 178,219 191,867 1,698
駒東 262,407 119,368 49,831 223,361 163,335 10,319 223,470 148,110 14,449
慶普部 201,533 172,236 24,780 211,370 187,490 29,506 163,297 213,835 24,023
桜蔭 254,865 128,751 10,448 226,391 163,964 15,014 227,215 147,936 18,352
JG 157,687 225,480 6,437 196,477 182,123 7,814 189,632 192,379 2,656
雙葉 143,795 182,964 0 119,302 208,726 29,272 165,248 217,156 15,364

合格(合格者面積):ImageJによる解析結果
不合格(不合格者面積):ImageJによる解析結果
100%(合格率100%面積):ImageJによる解析結果

役に立つ数値ではないかもしれませんが、私なら、結果だけいきなりポンと出てきても信憑性がないと考えるので、一応、記しました。

そして、学校ごとの、3年分の合格者数、不合格者数、受験者数、合格率80%偏差値、そして、合格率100%受験者率と合格率100%受験者数です。

筑波大付属駒場 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 104 159 263 70 0% 0
2021 86 193 279 70 1% 3
2020 94 211 305 70 0% 0
開成 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 283 226 509 66 1% 6
2021 269 249 518 67 1% 4
2020 286 254 540 66 1% 4
麻布 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 192 187 379 61 2% 7
2021 207 155 362 60 2% 8
2020 183 197 380 62 0% 2
駒場東邦 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 199 91 290 58 13% 38
2021 172 126 298 58 3% 8
2020 183 121 304 57 4% 12
慶應普通部 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 141 121 262 58 7% 17
2021 132 117 249 57 7% 18
2020 104 136 240 59 6% 15
桜蔭 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 187 94 281 62 3% 8
2021 160 116 276 62 4% 11
2020 172 112 284 62 5% 14
女子学院 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 128 183 311 62 2% 5
2021 145 134 279 60 2% 6
2020 148 150 298 61 1% 2
雙葉 合格者数 不合格者数 受験者数 合格率80%偏差値 合格率100%受験者率 合格率100%受験者数
2022 57 73 130 58 0% 0
2021 54 94 148 58 9% 13
2020 61 80 141 57 4% 6

合格者数:サピックス発表から引用
不合格者数(推定値):合格者数÷合格者面積×不合格者面積
受験者数(推定値):合格者数+不合格者数(推定値)
合格率80%偏差値:入試報告資料の目盛り読み取り
合格率100%受験者率:合格率100%面積÷(合格者面積×不合格者面積)
合格率100%受験者数:合格率100%受験者率×受験者数(推定値)

サピックスの入試報告資料がお手元にある方は、今一度見ていただくとわかりやすいと思いますが、グラフだけ見てみると、合格率100%受験者はけっこういるように見えます

しかしながら、計算してみると上記のとおりで、さすがのサピックスでも、不合格者が全く出ない成績で「まず間違いなく合格できる!」と確信を持って受験していった人数は、それほど多くないという印象を受ける結果となりました。

裏を返せば、それ以外の多くの人にとっては、たとえ合格率80%でも油断ならないということになると思います。いや、「80%」なんだから単純に2割落ちるでしょ、と言われると元も子もないのですが。

たとえば、サピックスなら合格力判定サピックスオープン、四谷大塚なら合不合で、

・すべての回で80%を上回る
・はじめの方の回では80%を下回っていたものの、後半追い上げ平均でも80%を上回る

どちらも、かなり本番の結果に期待できる状況で、特に前者は、超難関校だろうが、いわゆる「鉄板」といえる状況なのではないかと思います。もちろん、志望校別の試験とは異なるわけですが、この層の子どもたちやサポートする親に抜け目はないでしょう。

いずれにしても、やっぱり「80%」に含まれてしまい、「まず間違いなく合格できる!」ではないということなのかもしれません。

鉄板なのに、まさかの事態の発生確率。これはサピックスでもゼロにするのは相当難しいと理解しました。

ということは、娘の通う早稲アカはそれ以上に難しい、というか、もはや、ムリなのでしょう(たぶん四谷大塚、日能研も)。

たとえば、早稲アカのNNについて、公式ホームページを見ていると、学校ごとに見せている結果やグラフが異なっていることがわかります。より良く見せるため、良く言えば工夫しており、悪く言えば加工していると捉えることができると思います。

そのような中、2022年のNN桜蔭だけ、かなり踏み入った表現をしているのに目が止まります。

2022年度入試におけるNN桜蔭クラス1組の合格率は100%

でも、他の中学校のNNには、このような表現は書いてなさそうでした。

早稲田アカデミーは、これを表記すればアピールになると思って記載しているのでしょうから、他のNNクラスでは1組でも全員合格とはならなかったと解釈できそうです。

結論として、上を目指すとキリがないだけでなく、また、どれだけ上に上がっても、まさかの事態の発生をゼロにすることはできなそうです。

ということで、

・上を目指しても終わりはなさそう

・受験本番に向け、どんなに成績が良くても、どんなに順調に成績が上がっていっても過信は危険

・ましてや、4年生や5年生で多少成績がよいからといって油断するのは厳禁

という教訓となりました。

そして、同じことを0%で考えてみると、なかなか恐ろしいことがわかりました。どう解釈すべきなのか。。。

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Posted by ぜろパパ